プレスリリース

2013年12月18日
輸血の安全性確保を求める要望書

厚生労働大臣 田村 憲久 様
日本赤十字社 社長 近衛 忠輝 様
全国地域婦人団体連絡協議会
会長 柿 沼 ト ミ 子
輸血の安全性確保を求める要望書
 重病疾患の治療には輸血が大きな役割を果たしており、輸血の血液を一手に引き受けている日本赤十字社の役わりは誠に大きく、その事業活動には敬意を表する次第です。
 しかしながら、11月26日の血液事業部会運営委員会で報告された、HIVに感染した血液が日本赤十字社の安全検査をすり抜けて輸血され、患者がHIV感染していたことは、大きな衝撃をもって受け止めました。
 私たちは、輸血の安全性確保及び信頼できる医療行政の観点から、下記の点を強く求め、意見書を提出します。
  • 検査体制の強化を求めます
    • 厚生労働省と日本赤十字社は献血のHIV感染の検査手法を見直す方針とのことですが、ウィンドー期間の短縮だけでは、感染リスクはゼロではないことから、輸血の安全性を確保するには不十分です。引き続き、検査精度を上げる対策を要望します。
    • 輸血用血液について、検査を現行の6種類に限定することなく、それ以外の感染症についてもすり抜けを防ぐ検査を実施すべきです。
    • 世界各国で導入が増えている「不活化」技術は、08年1月の国会での議論を経て我が国での導入が現在も継続検討中のままです。新技術の導入を早期に取り入れ、ウィルス対策を充実すべきです。
  • HIVについての啓発が必要です
    • 今年7月1日〜9月29日の約3ヶ月に報告のあったHIV感染者は261人、エイズ発症患者は108人。感染者と患者の累計は今年9月29日時点で2万2568人に上ることから、今まで以上の啓発が必要です。
    • エイズが過去の病気ではなく現在も増え続けていることを周知し、エイズの原因となるHIVについての正しい知識の普及と、HIV感染者を減らす取り組みを強化すべきです。
    • 今年1月〜9月に献血時の検査でHIV感染が判明したのは55人。検査目的での献血者も含まれているとみられることから、検査目的の献血をなくすためには、献血者のモラルを高めるなどの広報・啓発が一層必要です。
  • 輸血に関する医療行政の充実策を求めます
    • HIV検査は無料・匿名で対面検査を保健所で受けることができますが、他人に知られたくないため自宅で採決するインターネットを介しての郵送検査の利用が増えています。この方法は検査の敷居が低くなり、早期発見につながる期待があることから、受検者を医療機関へつなげる仕組みが必要です。
    • 郵送検査が増えていることから、検査の信頼性を高める方策や、検査後の対応を個人や業者に任せるのではなく、業界でのフォローのために基準などをつくる取り組みを支援するなど、国や日本赤十字社の積極的な関与を望みます。
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