プレスリリース

景品表示法に課徴金制度を導入する法案についての意見書

全地婦連発103号
2014年9月12日

内閣府特命担当大臣 有村 治子 様

全国地域婦人団体連絡協議会
会長 柿沼 トミ子

景品表示法に課徴金制度を導入する法案についての意見書

 景品表示法はその目的に「商品及び役務の取引に関連する景品類及び表示による顧客の誘因を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護すること」を定めています。
 2013年に表面化したホテルや百貨店、レストラン等での一連の食品表示等の不正事案は、国内外の消費者の信頼を失墜させる恐れがあるとして、12月9日、食品表示等問題関係府省庁等会議で、違反事案に対する課徴金等の新たな措置の検討を行うことを明記し、その後、消費者委員会で検討が引き継がれました。
 このたび消費者庁が臨時国会への提出を目指している景品表示法の課徴金制度については、消費者委員会での検討を基にしつつ、複数回における事業者団体や消費者団体からの意見の聞き取りを重ねて法案化されたもので、速やかな法改正を強く望みます。
 私たち全国地域婦人団体連絡協議会は、1952年の設立以来、一貫して誰もが安心していきいきと暮らせる地域社会の創造に取り組んできました。1960年に発生したニセ牛缶事件以来、不当な表示の排除と不当利得がそのまま企業に温存されることの問題点を強く訴えてまいりました。

 自社の商品やサービスに関する表示・広告ですので、あくまでも表示実施者自身が責任をもつことが求められます。信頼される表示広告実現のために、下記の点を強く要望いたします。

1.

対象行為に不実証広告規制に係る表示行為を対象行為に含めることは必要不可欠です。自らが実証できない表示や広告を実施していた事業者が、たとえ措置命令を受けて当該表示をとりやめたとしても、不当利得を得たままであれば、正直に表示広告している事業者にとっては救われません。対象行為に含めるべきです。

   
2. 賦課金額の算定で、売上額の3%としたことに反対します。これまでの過去の事例を計算し、3%が妥当としていますが、最近の木曽路の和牛と偽ったメニュー販売にしても、不当に得た利益は20%に上っており、抑止効果を望むのであれば、せめて10%が妥当と考えます。算定率を十分に抑止効果の期待できる率まで引き上げるべきです。
   
3. 規模基準として課徴金の額が150万円未満となる場合は課徴金を賦課しないものとするとしていますが、現在の3%では、不当表示による売上高が5000万円以上を対象ということとなり、措置命令を受けた事業者の半数程度しか対象にならないのは問題です。せめて8割程度は対象とする必要があります。
   
4. 独禁法の減額措置は、自主申告が談合発覚の端緒となりますが、自ら違法な広告をして自主申告した場合に減額する今回の制度には疑問があります。むしろ、悪質な場合などの加算措置の検討を求めます。
   
5. 今回の法案で事業者の自主返金を促す制度設計がとられたことに賛成します。これまでも不当な表示で措置命令が出ても、消費者に対して十分な返金がとられない事案が多く出ています。返せるものはきちんと返すべきですし、相手方が特定できないなどの場合には、寄付を実施することは、事業者にとってもわかりやすく責任を果たすよい制度であると考えます。
   
6. 国民生活センターへ寄付された基金が助成金として交付される対象は、広告表示の適正化に狭く特定することなく、消費者の利益の保護につながるよう幅広に規定されることを望みます。


消費者問題・経済生活