530号(20年10月)
《健康よもやま話》聞いてなるほど良い睡眠とふとんの話
西川株式会社営業企画統括部
吉田 幸司氏[スリープマスター]
皆様、こんにちは。私たちは、2019年2月に旧東京西川・西川リビング・京都西川が統合して西川株式会社として再スタートしました。今回は良い睡眠とふとんのお話を紹介したいと思います。
「良い睡眠」をとるには!?
「良い睡眠」を一言で言えば「ぐっすり眠ってスッキリ目覚める」こと。この良い睡眠の実感ポイントは
@眠るまでの時間が短い
A途中で目が覚めない
B朝スッキリと目覚める
の3つです。
でもヒトの睡眠は気温やストレス、加齢など様々な影響を受けるので、なかなか難しいですよね。私も『明日、重要な会議がある』と思うと緊張であまり眠れなかったりします。しかし睡眠には、免疫力の増強、疲労回復、成長ホルモンの分泌など、健康な生活のための役割がたくさんありますので、良い睡眠をとれるようにしなければなりません。
良い睡眠には次の準備が大切です。
@生活リズムを整える
同じ時間に寝て、同じ時間に起床する。これを繰り返すと生活リズムができて睡眠の質が良くなります。また起床後、太陽光を浴びることもオススメです。
A睡眠環境を整える
●明るさと音
眠るときは、モノがうっすらと見える程度の明るさ(10ルクス程度)、図書館ぐらいの静かさ(30〜40dB程度)がおススメです。
●温度と湿度
部屋の温度は夏場28℃以下、冬場10℃以上が目安です。湿度は年間を通じ50%RH程度が理想です。
●香り
ラベンダーやローズなどの香りは就寝前にリラックスさせる香りとして有名ですね。
良い睡眠をサポートするふとん
次は『ふとん』の話です。
ふとんの元々の重要な要素は冬の寒さ対策でした。西川では、ただ寝る道具に過ぎなかった寝具に機能性を持たせ、より良い睡眠をサポートする道具としてその重要性を提案する寝具改善運動を70年以上展開しました。1960年頃からは健康や快適をキーワードにした寝具を開発し、その後も様々な研究も行いながら、ふとんの性能を飛躍的に上昇させてきました。
掛けふとんの性能は、「保温性」「吸放湿性」「ドレープ性」「軽さ」がポイント。羽毛ふとんは代表例です。敷きふとんやまくらには「身体を適切に支える」「寝返りが打ちやすい」などの役割があります。市場にはいろいろな種類のふとんが流通していますが、一番大切なのはそのヒトに合った寝具を選ぶことです。信頼できる寝具店などにご相談ください。
夜中に目が覚めたり、朝早く目が覚める方へ
40歳を過ぎると夜中に目が覚めたり、朝早く目が覚めてしまうという相談をよく受けますが、これはごく自然なことです。と言っても眠れないのはツラいですよね。加齢による睡眠の変化を止めることはできませんが、睡眠と昼の活動には大きな関係がありますので、睡眠の質を上げる5つのポイントを紹介しましょう。
@お昼寝は重要なポイントです。時間帯は昼食後から午後3時までに30分程度がおススメです。でも夜の睡眠に影響しますので1時間以上は絶対ダメです。
A日中はできるだけ動くことを心掛けましょう。
B夕食後、ゆっくりと入浴して体を温めましょう。
C日中の生活の充実が睡眠に良い影響を与えます。何か楽しみを見つけて熱中することはとても良いことです。
D合わない寝具は中途覚醒の原因にもなります。自分や季節に合った寝具を使いましょう。
眠れないときは無理に眠ろうとせず、自然な眠りを待つ。そんな心境になれば、眠ることが楽になり、良い睡眠に近づくかもしれません。お気に入りの寝具で良い睡眠をとって、イキイキと健康的な毎日を楽しみましょう。
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