523号(20年3月)

特集 「NOレジ袋活動」各県、各団体の取り組み

 各県、各団体のこれまでのNOレジ袋活動を振り返り、その実績などを紹介します。

市民に根付いた「マイバッグ運動」

新潟県婦人連盟
会長 外石 栄子

レジ袋有料化を前に市販品も
 「マイバッグ運動」は数年前、行政主導で始まりましたが、婦人会でも他団体と合同で何回も話し合いを重ね「マイバッグを持参して買い物を!」と運動しました。
 市民に袋を手渡ししながら「買い物にはこのマイバッグのご持参を!」と呼びかけました。婦人会員はもちろんですが、スーパーでは多くの市民がマイバッグ持参で買い物をしています。
 マイバッグ持参で、ポイント付与の特典が付くスーパーがある一方、残念なことに、まだ一部のスーパーでは無料のビニール袋が提供されていますが、有料になるのも目前です。

“合言葉”で実践「マイバッグ運動」

群馬県地域婦人団体連合会
副会長 松本 雅子

 私たちの活動として地域のスーパー前でティッシュを配り、お客様に声かけをしてきました。恥ずかしい頃もありましたが、群馬県で「環境にやさしい買い物スタイル」を実現させようという申し合わせの会議に出席し、3年後くらいには県下で一番大きな消費者団体の地婦連で取り組み、今も実行しています。
 「環境にやさしい買い物スタイル」とは、環境への負荷をできるだけ少なくすることを考えて買い物をすること。地球温暖化防止と資源を有効に活用した循環型社会を構築するため一人ひとりが実践しましょう、ということで始まりました。
 具体的な実践方法として『マイバッグやマイバスケットを持参しよう!』、『詰め替え商品を利用しよう!』、『簡易な包装の商品やリサイクル商品を選ぼう!』など、このような合言葉で県下一円の郡市では他団体とも協力してマイバッグ運動が行き渡ったと感じています。特に県都前橋市にはスーパーの数が多いですが、市民が協力し合ってか今ではレジ袋を持参していない人は恥ずかしいように見受けます。

「ムダな包装追放運動」とノーレジ袋

東京都地域婦人団体連盟
飛田恵理子

 古くは、昭和47 (1972)年から継続している「ムダな包装追放運動」にさかのぼります。その中でも「ふろしき持参運動」はもったいないだけでなく、開始当初の高度経済成長期に環境悪化を招いた、東京湾夢の島「ゴミ埋め立て」問題への消費者運動でもありました。
 小池都知事は環境大臣時代(2006年)に「もったいないふろしき」パフォーマンスをされました。振り返れば、東京地婦連が長年継続してきた「ふろしき持参」の取り組みは、エシカル(倫理的)な消費の先駆けとも言えます。
 昨今では「マイバッグ持参」へと形を変え、さらに大きな潮流となり、ノーレジ袋活動へと進化しています。葛飾では、レジ袋辞退調査への協力を続けている婦人会もあります。
 東京地婦連は2019年秋、SDGs(国連の持続可能な開発目標)に関連し「食品ロス問題」などについて消費者意識調査を実施。その中で「プラスチック減量について、あなたが取り組めそうなこと」を尋ねると、1位は「マイバッグの持参」で87・4%に上りました。ノーレジ袋への東京の意識は高い。

次世代につなぐ「マイバッグ持参運動」

富山県婦人会
副会長 岡部 紀子

 平成の時代に入り日本の経済成長とともに、大量生産、大量消費と暮らしが一変しました。その煽りで環境汚染問題が浮上。富山県婦人会では「くらしを変えよう」「美しい地球を次世代に残そう」と、ゴミ問題、資源のリサイクル等環境問題に取り組み始めました。
 砺波市連合婦人会では「私たちにできることから」ということでマイバッグ持参運動に取り組み、大型ショッピングセンターの店頭でチラシ配布による啓発活動を行いました。平成7年、活動を進める中で、解決できない問題が浮上し、砺波市、とやま環境財団、市内大手スーパー、婦人会が参加し意見交換会を開催しました。使い捨てをなくして資源を大切にするため、また、ダイオキシンが出ないよう配慮したマイバッグを作成しキャンペーンを行いました。平成10年、ペットボトル再生生地(リサイクル)に目をつけ、マイバッグを作成。「マイバッグ持参は各家庭から」と婦人会員に啓発、取り組みを展開。大型店店頭での持参運動は毎月2回のペースで実施してきました。これらの取り組みにより、平成12年には、富山県知事表彰や経済企画庁長官賞を受賞しました。
 県内各市町村でも、傘の布地を使ったバッグや特産品などをデザインした独自のバッグの作成、意識調査やマイバッグコンテストを実施するなどし、活動を展開していました。しかし、多様化する環境問題に加え、一組織だけでは簡単には県民に浸透しないという悩みを抱えていました。
 この問題が大きく動いたのが平成19年でした。行政、事業者、婦人会など消費者団体から成る富山県レジ袋削減協議会が結成され、1年かけて話し合いが行われ、翌20年4月1日、ついに県内一斉にレジ袋無料配布取り止めがスタートしたのです。開始当初から持参率は90%を超え、10年経過した現在も95%を維持しています。
 平成28年、G7環境大臣会合が富山市で開催され、そのプレイベントなどでこれまでの活動報告を行ってきました。また、30年には、携帯用マイバッグを作成し、学生など若い世代や男性にも持参を訴えようと、県内各市町やイベント会場、富山駅前などで啓発活動を展開しました。是非この運動を次世代につなげたいと思っています。
 令和2年、地球温暖化がますます深刻化する中、富山方式を参考に、マイバッグ持参が全国でも繰り広げられようとしています。

「ノーレジ袋活動」推進の今!

和歌山県婦人団体連絡協議会
会長 堰本 信子

 和歌山県は9市22町1村の自治体で成り立っています。
 「ノーレジ袋」または「有料レジ袋」を県が提唱し、多くの団体や組織が賛同して実施しましたが、ある業者が反対しレジ袋を無料提供し続けたために、運動は中止されました。
 私たち婦人会は最初から賛同し、マイバッグを常に持参し、手芸で可愛い手製の袋を作り、その運動は今も続けています。
 食品ロスやゴミ減量、環境浄化や海洋汚染などの学習は行っていますが一部の心ない人のレジ袋やペットボトルのポイ捨て行為によって付着した食べ物の匂いが発生したり、また、食べ残しを袋ごと食べた動物が死亡する、そんなニュースに私たちは胸を痛めました。
 手作りはマイバッグだけでなく、牛乳パックを再利用した菓子鉢やペン立て、大判のハンカチで可愛い巾着も作ります。敬老の日などにプレゼントして喜んでいただいています。

定着しつつあるノーレジ袋

鳥取県連合婦人会
会長 奥本 範子

 鳥取県連合婦人会では、昭和40年頃から買い物袋持参を呼びかける活動を開始しました。
 平成19年11月、県知事との懇談会でレジ袋削減について提言をしました。その後、鳥取県では消費者・事業者・行政が連携してレジ袋の削減に向けた方策を検討・協議し、様々な取り組みを通じて「地球温暖化防止・循環型社会の構築」を目的に、同20年4月に県内(東部、中部、西部)で「ノーレジ袋推進協議会」を設立しました。
 それ以降、毎月10日を「ノーレジ袋デー」として、マイバッグ持参やレジ袋削減の普及啓発活動を実施しています。婦人会も設立時から参加し、広報誌などで普及啓発に力を入れています。
 県内でも同24年10月から東部地域で、同29年から西部地域でレジ袋無料配布の中止への取り組みが始まりました。
 このような経過をたどり、今ではノーレジ袋の取り組みも定着してきています。引き続き、環境保全に寄与していきます。

山口県では平成21年よりレジ袋有料化に

山口県連合婦人会
会長 藤家 幸子

婦人会のロゴ入りマイバッグ
 山口県連合婦人会は「買物袋持参運動」を平成3年頃より始めました。この頃は、地域婦人会ではマイバッグ、古布や傘袋などを工夫して作っていました。また、市販の物もたくさん出回るようになりました。
 平成10年には、山口県連で『美しい地球をいつまでも〜ごみゼロ運動』をロゴマークにした「マイバッグ」を作製し、会員に配布しました。
 同21年4月には、消費者団体・事業者・行政が協定を結んだ山口県容器包装廃棄物削減推進協議会が設立され、レジ袋無料配布が中止となりました。
 現在の取組店舗数は1058店舗。レジ袋辞退率は92・0%と大きな成果を上げています。
 これを機会にマイバッグ持参は急速に進み、10年を経た今、スーパーや小売店での買物はマイバッグ持参が普通になりつつあります。
 しかし、この協議会に参加していないコンビニやドラッグストアなどがあり、全ての事業者がレジ袋有料化に協力していただけると、レジ袋辞退率が100%近くになるのではと考えます。消費者団体として働きかけをしていく必要があります。

地球環境の浄化「マイバッグ運動」

愛媛県連合婦人会

エコ風呂敷
 愛媛県でのマイバッグ運動は歴史が長く、昭和47年に「過大包装はゴミ公害にもつながる」との認識から、過大包装の追放を活動目標の一つとして取り組み、風呂敷運動を始めました。今でいうマイバッグの始まりです。今でもエコ風呂敷というものを利用していますが、そこに描かれているいろいろな物の包み方はとても役に立っています。
 過大包装追放と同時期に県内では手作りの手さげ袋(マイバッグ)の講習が盛んに行われました。現在では畳の縁に使用されている紐や、米袋を再利用したエコバッグづくりを研修会で行い、レジ袋として使用することを推進しています。
 また長年、愛媛の県大会「えひめ婦人大会」では、“マイ箸・マイ茶・マイバッグ”を推進するポスターを掲示し、会員に呼びかけています。環境に配慮した「ノーレジ袋活動」が全ての地域に広がるよう、私たちは活動を続けていきます。

写真右は畳の縁の紐で作ったもの。
左は米袋を再利用したエコバッグ

市民から全国へ「マイバッグ持参運動」

熊本県地域婦人会連絡協議会
植村 米子

街頭パレードの様子
 私たちのレジ袋無料配布中止活動は、平成2年の過剰包装追放運動より始まり、同15年にはレジ袋をもらわない買物袋持参運動へと展開していきました。その間、行政、事業者との話し合い、街頭アンケート調査、また業者のアンケートでは、147店舗が協力可の回答。同17年には会員が各店舗参加を呼びかけ、熊本市内中心街を、横断幕を先頭に市長、環境団体・行政・消費者、250人の参加でマイバッグを配布しながら街頭パレードを実施しました。
 しかし運動は遅々として進みません。同20年、行政の呼びかけで先進地の三重大学の教授をお招きして、市長、消費者、環境団体、商工会の各代表のシンポジウムが行われ、マスコミも大きく報道。私も永年、地道に取り組まれた先輩足跡を披露しました。その後、スーパーなどを説得して社会実験を実施。各店舗には幟(のぼり)が立ち、デパートやスーパーでは「お買い物にはマイバッグ」の曲が流れ、みんなの関心も少しずつ高まっていました。
 ネックになったのが、レジ袋をゴミ出しに利用する人でした。行政がゴミ袋の有料化の陳情をし、市議会の委員会へ説明にいきました。1年の実験期間が終わる頃は誰も抵抗なくスムーズに実施へ移行し、店舗・消費者・行政の協定書が交わされ、参加店舗では80%に届くマイバッグの持参率。ここ2年毎年実施していたパレードは中止し、高校や大学への啓発へと切り替えています。
 平成23年に開催された「ねんりんピック」では婦人会手作りの着物をリサイクルしたマイバッグを参加者に配布、全国に啓発しました。

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