514号(19年6月)

2019年度全地婦連年次理事会

令和心寄せ合い今こそ婦人会
〜地域に根ざした持続可能な婦人会づくり〜

事業計画など全議案を承認

 2019年度全地婦連年次理事会が、5月23・24日、全国婦人会館会議室で開催されました。18年度の事業報告、決算報告、監査報告が承認され、19年度の事業計画案、予算案、第68回以降の全国大会について審議され、原案どおり承認されました。

全地婦連の歌を斉唱=2019年度年次理事会
 議事に先立ち、4月20日にご逝去されました故棚橋康子熊本県前会長へ哀悼の意を表し黙祷を行いました。

 今年度全地婦連は、新たに「令和心寄せ合い今こそ婦人会〜地域に根ざした持続可能な婦人会づくり〜」を基本キーワードに、様々な事業、活動に取り組みます。
 第67回全国地域婦人団体研究大会は、「〜つなげよう!地域の輪を広げよう!次世代へ!〜」のテーマで、10月1日・2日に青森県のリンクステーションホール青森で開催されます。
 全国を7つに分けてのブロック会議は、7月6日・7日の福井県での中部ブロック会議を皮切りに全国で開催されます。

 幹部研修会は、11月19日・20日に独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターで開催します。北方領土問題ほか、充実した研修となるよう、今後テーマを検討してまいります。

 「製品安全セミナー」を全国5カ所、「防災学習会」48カ所、「標準化セミナー」11カ所、「食品表示セミナー」30カ所、「昆布料理講習会」委託事業3カ所・自主事業28カ所、「元島民の北方領土を語る会」を7カ所で実施します。

 北方領土復帰促進婦人・青年交流集会を7月14日に北海道北方四島交流センターにて開催、ビザなし交流事業は7月4日〜9日、中華全国婦女連合会招聘事業として、7月22日〜26日に訪問します。
 今年度新たに理事になられた5名(栃木県・愛知県・大阪府・奈良県・熊本県)の新会長の紹介とご挨拶をいただきました。
 主な取り組み分野・テーマでは、男女共同参画社会の実現等多様な活動に取り組みます。

規約見直しの検討委員会スタート

 また、昨年11月の第2回理事会にて設置が決定された「規約検討委員会」に、岩田会長から「全地婦連の規約見直しの検討」をと諮問がなされたことが報告されました。委員会メンバーは各ブロックからの常任理事8名で構成され、委員長に岩崎康江常任理事(静岡県会長)が選出されました。第1回を4月3日に、第2回を5月22日に開催、今年度秋の第2回理事会での規約改正にむけ検討が進められています。
 理事会終了後は、各ブロックに分かれ、夕食をともにしながら懇談を行いました。

年次理事会開催に当たって
会長 岩田 繁子

岩田繁子会長

 本日は、新天皇がご即位あそばされ、新元号「令和元年」となった記念すべき年の本年次理事会に皆様お揃いでご出席賜り誠にありがとうございます。皆様には、それぞれ都道府県・市町村ごとに婦人会の総会が続き大変お忙しい日々であったこととお察し申し上げ、変わらぬご協力に感謝申し上げます。
 思えば私たち役員は、昨年5月23日のこの理事会に於いてご選出いただきました。それから早一年が経ち、正に「光陰矢の如し」でございました。
 さて、この一年間の最大の事業は、会員共通の悩みや活動の現況を把握する為に初めてアンケート調査を実施したことです。そして、その集約過程で明らかになった地方組織の悩みや本会への要望について多くの課題について話し合いをさせていただいたことであり、ご協力頂いた皆様に厚くお礼申し上げます。
 この調査は、加盟されている会員の皆様の活動の現況・組織会員の動向・リーダーの育成・財政の課題・ネットワークの強化の課題などの5点について令和の時代に本会が果たすべき役割の原点を探す基礎的な調査として重要なものとして取り組みました。そして、皆様と課題を共有し、共通の認識をもって一致団結し、課題解決に向けて具体的に取り組みたいと思っています。
 また、この間に、本会の体制・機能・能力・財政等について様々な場面で改革の必要性に直面いたしました。その一つが事務局体制でございました。
懇親会
 既にご存知の方もいらっしゃると存じますが、昨年10月にこの様な重要な場面で、当時の事務局長の長田さんより辞任の申し出がございました。その突然の申し出に深く悩みましたが、遂に12月25日、辞任意思固く辞任を受け入れる決断をし、彼女は3月末を以て退職されました。ここに皆様にご報告申し上げ、4年余の事務局長の重責を果たしていただいたことに深く感謝申し上げます。また、後任の人選には、地方の私にとって大きな負担でしたが、富山県に率直に相談し人選を依頼し、栃木県在住の宮元岳実さんをご紹介いただき、常任理事会に諮り任命いたしました。この人選に当り、東京のこの地に先人の尊い不動産を有し、これを運用している点も考慮いたしました。今後チームの一員として慣れていただけるよう皆様のご支援ご指導をお願い申し上げます。
 この事案を契機に、要員を見直し減員させていただいたことを併せてご報告させていただきます。また、日常的な事務の管理規則の整備、指揮命令責任・決裁の透明性の確保等についても併せて今後改善させていただきたいと思っております。
 次に自然災害義援金活動について一言申し上げます。私達は、予期せぬ災害に見舞われた方々に対して、相互扶助の精神に立ってその都度全国に呼び掛けて義援金を届けて参りました。義援金は、常任理事会の議決を経て行い、政府の激甚災害指定を基準に行うこととして参りました。この活動は、お分かりのように一刻も早くお届けする側面があり、また集める側に一定の時間と労力を要する事業です。ところが、平成最後の平成30年には、6月の西日本豪雨災害見舞金活動中の9月に、北海道の胆振東部地震が発生するといった異常事態に見舞われました。一方で相次ぐ義援金活動に対して呼応される加盟会員にも戸惑いの声が上がるようになりました。この活動の基本は、人々の善意が原則であり、善意は規則・義務に馴染まない側面があります。会員おひとりおひとりの気持ちが義援金なのです。お手数でも、その都度発議された活動毎に被災地にお届けすることを大原則とし、本会にも義援金基金的資金の増強やその発動規定体制の整備を行っていかねばならないと思っているところでございます。今後とも会員の皆様には、こうした活動に一層のご理解ご支援をお願い申し上げます。
 本日は、この一年の総括の日でございます。会員の減少や組織の弱体化にどの様に本会がその機能を発揮すべきか、そして、令和の元号に相応しい理事会にとなりますようお願い申し上げ開会のご挨拶といたします。

2019年度年次理事会「2日目」

【講演会】SDGsと地域活動
 〜誰もが豊かで安心してくらせる社会をつくろう〜

阿南 久さん
 年次理事会2日目の5月24日に元消費者庁長官阿南久(あなんひさ)さんの基調講演が行われました。タイトルは「SDGsと地域活動〜誰もが豊かで安心してくらせる社会をつくろう〜」です。
 現在は「一般社団法人消費者市民社会をつくる会」の代表としてご活躍されています。これまでの長年にわたる消費者活動に関するお話、SDGsの様々な取り組み・実践事例を伺いました。

講演会
講演の内容
 ・約2000種類の機能性表示食品(健康食品)の科学的根拠がガイドラインに沿って適正であるか検証評価し公表するためASCON科学者委員会の設置。「災害食」学習会や「まち調べ交流会」を通じて住んでいる町の消費者対応、啓発のための交流や居場所づくりとしてASnet(アスネット)の立ち上げ。
 ・防災のまちづくり交流会では、災害時の食のリスクを考え、非常食としての防災備蓄品を、日常的に繰り返し消費購入していく「ローリングストック方式」にすることで食品ロスを減らせること。
 ・SDGs勉強会では、サラヤ(ヤシの実石鹸のメーカー)の取り組みを学び、また「洗剤を通して世界の公衆衛生の向上・ゾウやオランウータンの保護など」地球にも人にも優しい商品について取り組む自主グループASCOPの紹介
 ・日本の食品ロスの年間発生量は621万トンで、世界全体の食糧援助量(320万トン)の約2倍に匹敵。小売店と消費者による食品廃棄量を半減させるためには、私たちひとりひとりが、意識をもって行動することが大事。家庭内で皆さんが実践していること一つ一つが、食品ロスを減らします。

様々な運動により消費者の権利が前進

 また、日本の消費者政策と婦人会活動との関わりについて、戦後1946年に婦人参政権行使による初の総選挙が行われ、翌年には独占禁止法や食品衛生法が制定されています。その翌年に東京都地域女性団体連盟が結成されました。転機になったのは1968年「消費者保護基本法」の制定時です。当時、佐藤栄作首相は答弁で以下のように答えています。「経済発展の最終受益者は消費者でなければならない…」。
 ここに至るまで、様々な婦人会を初め各消費者団体の運動があったことにより、実現できたことです。さらに、2004年の消費者基本法の制定により、消費者の権利が明記され、消費者教育の重要性に関する法律も制定されました。そして2009年には「消費者庁」の創設に至りました、と話されました。
 参加された理事の中には以前からのご活躍を知る方々も多く、活発な質疑応答となりました。
 講演終了後、福岡県地域女性団体連絡協議会の男性用エコバックの製造・普及について話題になり、阿南さんは大変感心されておられました。
 今年の青森県での全国研究大会でも、消費者問題の講師を務めていただきます。皆さん楽しみにしてください。