505号(18年9月)

ビザなし交流参加記

埼玉県 会長 柿沼トミ子

 7月27日から31日に実施されたビザなし交流に参加、国後・択捉島を訪れました。
 国後島古釜布湾に入港、「入域」手続きがなされましたが、3回もの個人確認を必要とすることに、ロシアの占領ということを改めて思い知らされました。
 急速にロシア化されていくインフラ整備の中で、現在、日ロで進められている共同経済活動が重要な位置づけとなっていることを確認しました。平和条約締結に向けての環境整備の一環としてのビザなし交流です。
 島に上陸した全日とも素晴らしい快晴に恵まれ、青空と白い雲、海の青さ、まばゆい緑の中で咲き乱れる野草が広がり、島の広さと観光資源の豊かさも実感しました。

住民交流会

住民交流会で

 住民交流会では、日本伝来の手芸の交流専門家が6人参加していますので、布草履、小箱、花ブローチと3班に分かれて、ロシアの方々が実践されました。男性や子どもたちも一生懸命頑張っており、とても和やかな友好ムードの中で出来上がった草履を履いたり、ブローチをつけたりと楽しい交流となりました。日本の文化に強い関心を持つロシアの方々に、民際交流における活動の範囲は大きいと感じました。

ホームビジット

 私のホームビジット先は共働き家庭で(ロシアはほとんどが共働き世帯)、上の息子(15歳)と娘(11歳)、息子(1歳)という5人家族でした。出されたお菓子が娘さんの手作りと聞いてびっくり。私たちの周りで小学5年生がこんなに上手にできるのかなと思いましたが、ロシアでは普通のことのようです。
ホームビジット先で

 国境警備に着任していた軍人が、島で生まれ育った娘と結婚して軍隊を退役、地元の水産会社で共働きとなったということですが、この択捉島が大好きだからどこにも行きたくないと笑顔で話す二人に、ロシア人にとっても故郷となって70年の歴史を思わずにはいられません。
 今後、日ロの国民が隣り合わせに仲よく家を持ち、笑顔を交わすのが理想かと思います。とても有意義なビザなし交流となりましたが、現状では近くて遠い島のままです。
 北方領土問題が重大な局面を迎えている今、私たち婦人会は組織力を活かし、国民側から政府を支えるべく、世代を超え、その理解促進に努めてまいりましょう。

→北方領土