498号(18年2月)

平成30年 北方領土返還要求全国大会

 2月7日、平成30年北方領土返還要求全国大会が東京都千代田区の国立劇場大劇場で開催され、1900人が参集しました。

北方領土返還要求全国大会=2月7日、国立劇場

 2月7日は「北方領土の日」です。1855年(旧暦では安政元年12月21日)、伊豆の下田において日魯通好条約が調印されたことにちなんで、北方領土問題に対する国民の関心と理解を深め、返還要求運動の全国的な盛り上がりを図るために昭和56年に設定されました。以来、「北方領土返還要求全国大会」が東京で開催されるほか、この日を中心として全国各地で講演会やパネル展、返還実現のための署名活動など、さまざまな取り組みが行われています。
 大会は内閣総理大臣、各政党代表などの出席のもと、政府と元島民、返還要求運動団体、官民の関係者が一堂に会し、北方領土返還要求運動が一層幅広く発展することを願うとともに、北方領土の早期返還を求める固い決意を内外に表明するもので、全地婦連からは100人が、また各県民会議からも多くの皆さんが参加しました。
 登壇した安倍首相は、北方領土を含む日露平和条約交渉について「私とプーチン大統領が終止符を打つ」と条約締結への決意を強調しました。
 元島民、二世、青少年団体などが決意表明を行い、全地婦連の柿沼トミ子会長が婦人代表として、「それぞれの地域で力を合わせ、連携して一緒に頑張りましょう」と力強く発言しました。

安倍総理の発言(要旨)

厳寒の街でも署名活動=帯広市

 戦後72年が経過してもなお、日本とロシアの間には平和条約がないのは異常な状態です。何とか、この状況を打開しなければならない。戦後ずっと残されてきたこの課題に私とプーチン大統領が、終止符を打つ。これまで20回の首脳会談を行い、その強い決意を両者で共有しております。事情が許せば、今年5月にロシアを訪問し、日露首脳会談を行い平和条約締結問題も取り上げる考えです。先ほどご紹介された一昨年の長門における日露首脳会談において、新しいアプローチにのっとってこの問題を解決していくということで合意をいたしました。
 長門合意に従い、昨年9月、航空機を利用した特別墓参が初めて実現されました。北方四島の元居住者の皆さんも高齢となられた中で、より負担の少ない往来を可能にしていかなければならない。この点はプーチン大統領も十分に理解されていると思います。
 北方四島の帰属問題を解決して、平和条約を締結するとの基本方針の下、一つ一つ、課題を乗り越え、交渉を進めてまいります。引き続き、力強い御支援と御協力を賜りますよう、改めてお願い申し上げて、私のご挨拶といたします。

一日も早く返還を 全地婦連会長柿沼トミ子

柿沼トミ子 全地婦連会長

 私たち全地婦連は、今から50年前、昭和43年に北方領土問題は国民全体の最重要課題のひとつととらえ、北方領土問題連絡協議会へ正式に参加いたしました。爾来、昭和52年1月に組織された北方領土返還要求運動連絡協議会のメンバーとして皆さまとご一緒に50年間、活動してまいりました。
 昭和55年からは、不法占拠され、島を追われた元島民の皆さまと共に、「元島民の北方領土を語る会」の開催に取り組んでまいりました。これまで、全国158カ所で開催しております。現在も、年10カ所の開催に取り組み、元島民の皆さまの体験や心情を直接うかがうことにより、同胞のふるさとへのその強い思いを共有しています。根室にも毎年訪問し、集会を開いています。
 戦後73年を迎える今、高齢となられた元島民の皆さまの切なる思い、私たちの日本国民としての国土への愛着に応えて外交交渉が進展するよう、返還運動を盛り上げることが私たち地域婦人会としての責務だと考えています。
 北方領土返還要求運動を前進させ、次世代に伝えていかなければなりません。
 なお、私たちの特長的な取り組みとして、「家庭の食卓から北方領土問題の取り組みを全国に」との思いから、昭和51年より、北方領土周辺の特産物である昆布の共同購入に取り組んできました。家族の間で話題にすることで、幅広い世代へ運動を広げたいとの一心からです。私たちは、一日も早い日本固有の領土である北方領土の返還を願い、日本政府の交渉をバックアップするために、全地婦連一丸となって、返還運動を盛り上げております。国民は一枚岩でなければなりません。会場の皆さま、それぞれの地域で、力を合わせ、連携して一緒に頑張りましょう。

→北方領土問題