494号(17年10月)

健康カフェ お薬手帳200%活用術(全国婦人会館)

講師の鈴木信行さん

 全国婦人会館の公益事業第6回健康カフェが9月6日に開催されました。テーマは、「自分がよりよい医療を受けられるようになるコツとチエ〜目からうろこのお薬手帳200%活用術〜」。講師は体に障がいがあり、現在末期がんで闘病中という患医ねっと代表の鈴木信行さんです。
 鈴木さんのお話は、よりよい医療を実現するにはどうしたらよいか、例えば医療者に聞きたいことが聞けない、説明が理解できないなど、コミュニケーションがうまくとれないことは多くの方が体験しているでしょうと、始まりました。
 そこで、医師との関係をよくする前に、お薬手帳を活用して薬剤師とのかかわりを深くする知恵を披露されました。
 時間の制約や専門性が強い医師に比べ、薬剤師は広い視野で患者をとらえ、個人の生活を踏まえて薬の飲み方などを考える力があります。それを患者としてうまく引き出し、活用すればよいのです。そこで用いる道具がお薬手帳です。
 お薬手帳は単に薬の情報を貼るだけのものではありません。患者自身が残っている薬の数を記載する、患者自身で病名を書く、医師や薬剤師の説明をメモするなど、さまざまな情報を管理できる優れた「健康手帳」なのです。
 手帳は大学ノートで構いません。鈴木さんのお薬手帳には、医師が病気の説明をしたときに書いたメモや、今後の治療計画なども書かれています。

ウソのようなホントの話

 やっと診療が終わったと思ったら、薬局であれこれ尋ねられ「また?さっきお医者さんに説明したわよ!」と不快に思ったことはありませんか。薬剤師は処方箋に書かれた情報しか知り得ません。処方箋に、病名の記載はないのです。
 自分でオリジナルの健康手帳を作っていくことは、病名すら知らない薬剤師には貴重な情報源になり、それはまた、幅広い知識を持っている薬剤師から有益な情報を私たちは得られることにつながります。
 そして、その健康手帳は、医師にも見せて情報共有することが望まれています。医師と薬剤師の異なった側面から、多角的に疾患を診ることにより、より確実、安心な医療を受けられるようになるのです。
 処方箋の有効期限は発行日を含めて4日間あります。慢性疾患の場合、まだ同じお薬が残っていることもあるでしょう。
 そんな時は通院したその日のうちに、混んでいる薬局に行く必要はないのです。かかりつけの薬局に処方箋をFAXやメールで送っておけば、薬を用意してくれます。薬剤師も自分も時間が有効に使えます。

要望は文書にしよう

 「個室料が発生する病室は希望しません」「講演活動のため、治療による声帯への影響は避けたいと考えています」などといった医療への要望や自分が生活で大切にしていることなども、口頭ではなく、要望書として文字にして残し正確に伝えましょう。医療者がより確実に理解でき、記録として残せることになります。
 いま一度自分のお薬手帳を見返して、自分で書き込み、それを医療者へ見せる勇気をもってください。患者は、病気に立ち向かうチーム医療の一員なのです。

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