493号(17年9月)

2017年度北方領土ビザなし渡航(香川県)

 都道府県民会議主体の、2017年度北方領土ビザなし渡航の日本側第4陣58人が、7月20日から24日に国後島と択捉島を交流訪問しました。全地婦連は香川県から2名がこの交流訪問に参加しました。その報告です。

香川県香南町由佐婦人会
会長 諏訪 幸

パンと塩でゲストを迎えるロシアの風習

 香川県婦人団体連絡協議会の推薦を受けて、香川県北方領土返還促進協議会の代表として、平成29年度北方四島交流一般訪問事業に参加しました。
 四国の香川県に住む私にとっては、非常に遠く感じていた北方領土問題ですが、今回の訪問で真剣に考えるべき重要な問題であることを実感するとともに、交流事業の重要性を再認識した訪問となりました。
 訪れた国後島、択捉島ともに、ロシア側の実効支配が強化されており、日本を感じさせるものがほとんどなくなっている状態でした。看板もロシア語、日本製の自動車もロシアナンバーで、この地が日本固有の領土といいながら、実際はロシアとなってしまっている状況を目の当たりにして、驚きを隠せないのが本音でした。

交流事業は継続的に

 しかし、日本語が刻まれた墓地を訪問した際には、日本人がこの地に確実に住んでいたことを示すもので、非常に難しい問題ではあるものの、北方領土問題の早期解決には、今回の交流事業のような取り組みを継続的に行うことが重要であると感じることもできました。
 今回参加した北方四島交流訪問事業はいわゆる「ビザなし交流」で、日本側はロシアの支配を認めない立場から、ロシアの法令に基づいた渡航を行わないとの考えのもとで行われているものです。
 私自身、このような事業が1992年から行われていること自体を知らなかったことを反省し、多くの人にこのような地道な事業が行われていることを知ってもらうことが重要だと感じた5日間の旅でした。

香川県事務局長
小野美津子

住民交流会で秋田の竿灯づくり

 結団式と事前研修は道立北方四島交流センター(二・ホ・ロ)で行われ、私たちの目的は、ロシア島民と積極的な交流や相互理解の増進を心がけることと説明されました。
 根室港からえとぴりか(1124総d)に乗船、船は清潔に整備され、1時間ほどで通過点、ロシア領に入りました。国後島古釜布湾内にいかりを下して船内泊です。入城は一人一人並んでロシア側と外務省が書類と顔を検閲しはしけで上陸、バスに乗って視察交流です。
 秋田県の紹介と「なまはげ」の実演と体験。最初は怖がっていた子どもたちも、親に連れられ舞台の上で体験、写真を撮り合っています。
 日本人墓地にお参り、雑草はきれいに刈り取られて、ロシア人に大事にされています。
 22日は悪天候で楽しみにしていた択捉島のホームビジットは中止になり、翌日天候回復で上陸し、現地の人の車に分乗して施設見学へ。道路は未整備で、砂煙をあげながら砂利道を走りました。紗那墓地は雑草が生
い茂り、お墓は倒れたままです。家人は早く墓地を整地したいだろうと、お参りしながら本当に気の毒になります。
 住民交流会ではミニ竿灯作りをしながら、私たちのお土産のうちわ、菓子などを説明しました。夕食の会場では、ロシアの風習でパンと塩を用意して迎えてくれました。
 香川県婦連でも北方領土問題の啓発活動は行っていますが、自身の問題と捉えていないと痛切に感じます。今回全国の団員と交流し、私自身視野が広くなり、日本中に友人ができたようです。元島民の願いが早く実現できるよう祈っています。

→北方領土問題