488号(17年4月)

健康カフェ 健康・医療情報の「見極め方」「向き合い方」(全国婦人会館)

講師の大野智先生

 全国婦人会館の公益事業「健康カフェ」が3月24日開催されました。講師は大阪大学大学院医学系研究科統合医療学寄附講座准教授の大野智先生、テーマは、「健康・医療情報の『見極め方』『向き合い方』」です。
 医療に関する正確な情報イコール臨床試験の結果であり、その結果は、「0(=誰も治らない)」か「100(=全員治る)」かといった白黒をはっきりしたものではなく、「0と100の間(=治る人もいれば治らない人もいる)」であり、これは「医療の不確実性」といいます。ほとんどの医療行為はグレーゾーンであり、残念ながら、将来医学がどれだけ進歩しても医療の不確実性はなくなりません。
 正確な情報を入手した次のステップは、その治療を「実施するかしないか」という、決断・行動の意思決定です。
 降水確率を例に挙げると、40%で傘を持って行く人、60%でも持って行かない人、自身の価値観によってさまざまであり、どちらが正しい、どちらが間違いであるということではありません。そしてこの一度下した決断も変更・取り消しの余地はあるのです。
 納得のいく医療を受けるためには、医療の不確実性を受け入れた上で、個人個人が自身の価値観と向き合い、病状や家族背景、経済状況、病院の設備や環境などを考え、決断・行動の意思決定を行うことが必要です。
 健康や医療に関する情報にはあやふやなものが多く、情報を取捨選択するためには知恵が必要で、自分の価値観や好みについて、自分自身に問いかけることも重要です、と結ばれました。

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