482号(16年10月)

北海道・東北ブロック会議

北海道・東北ブロック会議=山形県天童市

心豊かに明るい地域社会の実現に向けて やさしく しなやかに たくましく

 北海道・東北ブロック会議が「心豊かに明るい地域社会の実現に向けて〜やさしく しなやかに たくましく〜」をテーマに、9月6・7日に山形県天童市で開催されました。

テーマは地域防災

柿沼トミ子会長

 1日目は開会行事の後、地域防災をテーマに問題提起、研究討議が行われました。助言者は、山形県教育庁の青柳晴雄文化財・生涯学習振興室室長補佐、柿沼トミ子全地婦連会長です。

岩手県の報告

 岩手県副会長の野田和子さんが、東日本大震災発災後の県婦協の取り組みについて報告し、今後の災害への備えについて問題提起しました。
 岩手県婦協では、震災後、復興のための長期的支援を見据えて5カ年計画を作成し、実施しました。その経験を活かし、今後の災害に備えて被災地支援対策本部を設置することになったとのことです。対策本部は、発災後からの段階を3段階に分け、直後は正副会長と事務局長が緊急対策を担い、支援物資の受け入れや配布が始まる第2段階では、理事も加わり対応します。そして、少し落ち着いた段階で各市町村会長やボランティアも加わり、活動を展開します。被災地婦人会の会費免除等も内容に盛り込まれています。対応者を明確にすることで、スムーズな取り組みを目指したものです。

福島県の報告

 福島県いわき市地域婦人会連絡協議会会長の齋藤七重さんは、原発事故の現状と、今後の対策について問題提起しました。いわき市では沿岸部からの被災者を多く受け入れ、その活動の中で、かつては婦人会のない地域で新しい組織作りができたことが報告されました。しかし、5年たっても、原発被害については、放射線物質の検査を実施、基準をクリアしたものだけを出荷しているにもかかわらず、風評被害はおさまっていない厳しい現状が報告されました。地震、津波、原発事故、風評被害の四重苦から抜け出すためにも、食品の安心安全対策に取り組み、情報を発信していきたいと結びました。

山形県の報告

五十嵐雪子
山形県会長

 山形県南陽市連合婦人会会長の長岡幸子さんは、吉野川の氾濫を続けて経験した中で得たことを問題提起しました。これまで自然災害の少ない住みやすい町とされていた南陽市でしたが、平成25年、26年の集中豪雨で二度吉野川が氾濫し、大きな被害が出ました。その後市では雨量計や水位観測地点を増やし、また防災行政無線を72カ所に設置し、詳細な同報系の気象情報の提供に努めているということでした。災害の少ない土地と安心することなく、いつ襲われるかもしれない自然災害に対し、不断の準備の重要性を訴えました。

フロア発言など

 会場とのやりとりでは、防災の現場では女性が活躍しているにもかかわらず、男性優位の体制が見受けられること、避難所を事前に確認することが大切であり、その場に避難した場合に調理が可能であるかどうか等の実際的な確認も大切との声が寄せられました。
 また、南陽市では1回目の水害の際、設備がないからと車椅子の避難者の受け入れが拒否された事例があったので、その後、問題化し市に対応を求めたところ、2回目の水害では、障害のある人などの積極的な受け入れ態勢ができたことも報告されました。
 岩手県からは、東日本大震災津波復興委員会に女性参画推進専門委員会が平成26年に設置され、検討が進んでいることも報告されました。また、さまざまな避難グッズの工夫も紹介され、有意義な意見交換でした。

助言者から

 助言者の青柳さんからは、大災害の際はまず自らの命を守ることが大切であり、日頃の備えが重要であると指摘がありました。
 柿沼会長は、地元のことを知っているのは地域の人であり、「気づいたことはどんどん行政に指摘していこう」と、呼びかけました。
 この後、防災学習会として、一般社団法人山形県LPガス協会の佐藤友彦事務局長から「ガス事業所からみた防災取組みについて」、山形県危機管理課の齋藤昭危機管理アドバイザーが「山形県の防災への取り組み概要について」と題し、話してくださいました。

講演会

人生の実りの時をともに生き、ともに学ぶ
〜男女共同参画の視点から〜

講師の伊藤眞知子さん

 2日目は、会場を天童市市民文化会館に移し、東北公益文科大学大学院公益学研究科長・教授の伊藤眞知子さんの講演がありました。テーマは「人生の実りの時をともに生き、ともに学ぶ〜男女共同参画の視点から〜」です。

世間の枠から自由に

 日本人の平均余命はどんどん延びていて、人類史上最長の“人生の午後の時間”を私たちは送っています。
 男女共同参画とは、一人ひとりの人権が尊重され、性別にかかわらずそれぞれの個性によって輝いて生きることであり、地球上の70億人に同じ人は全くいない、だからこそ、自分らしく私らしく生きることを大切にしましょう。世間が求める「役割」「らしさ」にとらわれすぎず、「世間の枠」から自由になることが大切です。
 他者の話を聴き、本音で語る、弱音がはける、助けを求める・求められることこそがコミュニケーション(対話)の力です。是非、調整型のリーダーシップを発揮してください。

次世代を育てましょう

 持てる力を地域や社会に役立て、地域に貢献しつつ、次世代を育てましょう。地位が人をつくります。人生いつでも学び時、成長期です。だからこそ、自らの次の5年間の目標をたて、その上でさまざまな役割を次世代に任せることが大切です。
 地域活動の得意な分野で皆がそれぞれリーダーになりましょう。次世代の女性リーダーを積極的に、意図的に、戦略的に育てましょう。仲間とともに学びあい、ともに生きる信頼のネットワーク(つながり)づくりを期待します。
 講演の後、かわいい幼稚園児のマーチングバンドの発表と続き、最後に今こそ婦人会の心をひとつに他団体との連携、長年の実績を活かし地域に根ざした活動に取り組むことを宣言、8項目の決議を採択しました。

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