477号(16年5月)

特定商取引法・消費者契約法 改正へ

 4月28日、衆議院消費者問題に関する特別委員会で、特定商取引法(特商法)と消費者契約法(消契法)の改正法律案が採決され、全会一致で可決されました。

安心・安全な暮らしに直結

 高齢化社会の進展、情報通信技術の発達や消費の国際化による悪質事業者の手口の巧妙化などを背景に、65歳以上の高齢者の消費生活相談件数は、5年間で1・6倍に増え、その平均購入額は164万円となっています。こうした消費者被害を防ぎ、被害の救済を図るためには、早急に必要な規制・民事ルールを整備しなくてはなりません。
 そのため、消契法と特商法の一部を改正する法律案が、3月4日に今通常国会に上程されましたが、TPPをめぐる国会審議の影響や、消費者及び食品安全担当である河野太郎大臣が防災担当大臣も兼ねていることから熊本地震の発災により、審議が延期されていました。

今国会成立を求め院内集会

 両法案の成立は、消費者のくらしの安全・安心に直結します。
 国会での審議を促すため、4月12日には、衆議院第二議員会館において、特商法・消契法改正法案の今国会での成立を求め、一般社団法人全国消費者団体連絡会主催で院内集会が開催され、与野党国会議員9人ほか、行政関係者、消費者・消費者団体など、131人が参集しました。
 参加した国会議員からは、検討すべき課題はまだあるが、消費者保護のためには一歩前進である。だます方は日進月歩。法案が成立して終わりではなく、法も日々改善していく必要がある。高齢者が老後の資金を奪われた上に家族から孤立することを救済したい。少なくとも今ある財産を減らすことがないように‐‐と、与野党ともこの法案の内容について異論はなく、消費者や高齢者保護のため、速やかに法案を成立させたいとの表明がありました。

 今回の両法案の改正に当たっては、いくつかの論点が先送りとなりました。高齢者や消費者教育が十分でない若者の消費者被害を防止・救済するためには、入り口である特商法で未然に被害を防ぎ、不本意な契約をした場合には、消費者契約法という出口で救済されることが望まれます。
 社会経済状況の変化による消費者契約被害が後を絶たない現状において、入り口での被害未然防止のためにさらなる法整備が求められています。

院内集会=4月21日
→消費者問題・経済生活