475号(16年3月)

平成28年北方領土返還要求全国大会

北方領土返還要求全国大会=日比谷公会堂

 2月7日は北方領土の日です。この日を中心に、全国各地でパネル展示や署名活動などの取り組みが行われていますが、東京では平成28年北方領土返還要求全国大会が日比谷公会堂で開催され、全国から1700人が参集しました。

全地婦連から100人参加

 全国大会は内閣総理大臣や各政党代表らの出席のもと、政府と元島民、返還要求運動団体など官民が一堂に会し、北方領土の早期返還を求める決意を内外に表明します。全地婦連からは約100人、都道府県民会議からも多数の会員が参加しました。
 第1部のトークでは、元島民(国後島)二世の堀江則男さん、ロシア留学の経験もある京都大学大学院生の古宮山晴香さんが、それぞれの体験談や熱い思いを、またNHK論説主幹の石川一洋さんは「昨今の日ロ情勢」について話してくださいました。
 第2部は、元島民や返還要求運動の志半ばで亡くなった方々へ黙とうを捧げ、開会しました。
 順番でいうとプーチン大統領が日本を公式訪問する番ですが、現在ロシアと西側諸国の関係がウクライナ問題やシリアの空爆以来悪化していること、その影響で日本に対し強硬姿勢を見せるなど、プーチン訪日は一昨年、昨年と実現していません。
 安倍首相は壇上で、プーチン大統領の訪日前に自身がロシアを非公式に訪問する方向で調整を進めることで一致したとし、首脳レベルの対話で、最終的な解決に向けて粘り強く交渉に臨むと述べました。

全地婦連代表の発言

外石栄子常任理事

 各界の返還要求運動関係者の代表は、これまでの活動と返還実現に向けた今後の取り組みなどの決意を述べました。
 全地婦連からは、外石栄子常任理事が、次のように発言しました。
 私たち全地婦連は、これまで「元島民の北方領土を語る会」を全国的に開催してきました。毎年、約10カ所での開催を積み重ね、より多くの人にこの問題に関心を持っていただくよう取り組んできました。ビザなし交流や根室での交流集会にも参加してきました。
 加えて、本年度は私の地元、新潟県婦人連盟では自主的な活動としても「語る会」を開催いたしました。それは、会員から「元島民の話が聞きたい」という声が挙がったからです。元島民の多くの皆さんが80歳になり、募る故郷への思いが切実な訴えとして胸に響きました。そのためさらに私たち参加者は、一日も早い返還を実現させたいと強く決意いたしました。
 また、本日も多く参加されている都道府県の県民会議にも私たちの代表が積極的に参加し、活動しています。
 戦後70年を過ぎ、未だ返還されない北方領土ですが、日ロ交渉の促進を願って、より大きな国民的な運動を目指して頑張ってまいりましょう。
 力を合わせて一日も早く、北方領土の返還を勝ち取りましょう。会場のみなさんも全員で頑張りましょう。

県民会議代表の発言
関マツ群馬県会長

 群馬県の関マツ会長は47都道府県民会議を代表して、次のように発言しました。「政府には、早期の首脳会談実現と問題解決に向け一丸となって取り組み、領土問題が大きく前進することを強く求めます」
 式典の最後には5項目のアピールを採択し、散会しました。

安倍総理の挨拶

安倍総理

 平成28年北方領土返還要求全国大会の開催にあたり、一言ごあいさつを申し上げます。本日、ご列席の皆さまをはじめ、全国各地で北方領土の返還要求運動に熱心に取り組んでおられる皆さまの日々のご尽力に心から敬意を表するとともに、感謝申し上げます。
 先ほど、元島民の方々とお会いし、直接その切実な思いをうかがいました。
 「70年以上も待ち続けてきた」「われわれに残された時間はわずかだ」。一つ一つの言葉が胸に刺さりました。
 30年前、私の父安倍晋太郎が、北方墓参の再開に腐心したことも覚えておられ、非常に感慨深い思いがしました。
 先月、私はプーチン大統領との電話会談において、大統領が日本を訪れる前の然るべき時期に、私自身がロシアを訪問する方向で調整を進めることで一致しました。
 戦後70年が経過してもなお、この問題が解決されていない現状は、異常であると言わざるを得ません。私は、皆さまの切実な思い、そして本日いただいた私への激励のお言葉をしかと胸に刻みながら、今後も首脳レベルの対話を通じ、この問題の最終的な解決に向けて、粘り強く交渉に臨んでいく決意を新たにいたしました。
 北方領土問題は、国民全体の問題であり、交渉を進展させるためには、国民一人一人が、この問題への関心と理解を深め、政府と国民が一丸となって取り組むことが重要です。
 北方四島の帰属問題を解決し、平和条約を締結するとの基本方針に則り、この問題を解決すべく、引き続き力強いご支援とご協力を賜りますよう、改めてお願い申し上げ、私の挨拶といたします。

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