470号(15年10月)

地域活動ニュース(愛知)

多麿全生園を訪ねて
愛知県尾東ブロック長 北平信子
多麿全生園の交流会=8月20日

 愛知県地域婦人団体連絡協議会では、50年以上にわたり、ハンセン病療養所施設の訪問を行ってきました。現在は毎年、岡山県の長島愛生園と邑久光明園、静岡県の駿河療養所、東京都の多磨全生園を県内3ブロックの会員が交互に訪問しています。
 今年は尾東ブロックの会員代表41人が、8月20日に大村秀章愛知県知事とともに、東京都東村山市の多磨全生園を訪ねました。
 全生園には1943(昭和18)年には1518人の入所者がいましたが、現在は206人、そのうち愛知県出身者は15人で、交流会には4人が出席されました。
 知事の「過去の歴史を重く受け止め、入所者が安心して生活できるような取り組みを進めていきたい」という趣旨の挨拶後、入所者の要望、地域住民との交流が進んでいる様子など、意見交換がありました。
 90年間も続いたハンセン病隔離政策の歴史の中で、解放され人権は回復しても、奪われたその人の人生は取り戻すことはできません。入所者の平均年齢は84・5歳に達し、「あと30年もしたら全て消えてしまう。生きた証しはどこにもないのです」という、そんな入所者の思いが伝わってきました。
 11月には入所者の郷土訪問が予定されています。知事の「紅葉の美しい季節です。一人でも多くの方の里帰りをお待ちしています」の言葉に、「新幹線に乗ったことがない人もいるから、今年はぜひ、新幹線で行きたい」と応えられ、空気が和みました。
 私たちは名古屋での再会を約し、多麿全生園を後にしました。