470号(15年10月)

北海道・東北ブロック 地域婦人団体研究大会

今、取り組むべきこと
次世代に伝えよう、地域防災の輪
テーマは「今、取り組むべきこと」

 9月15・16日に第53回北海道・東北ブロック地域婦人団体研究大会が、宮城県仙台市の仙台サンプラザで、「今、取り組むべきこと〜次世代に伝えよう、地域防災の輪」をテーマに、1道6県の代表1300人が集い開催されました。

 はじめに北海道、秋田県、青森県、宮城県の代表が、それぞれ取り組んでいる地域防災の活動をもとに、問題提起を行いました。
 北海道常任理事の佐々木香さんは、全地婦連の防災学習会の参加を契機に、防災への女性の視点の重要性を学び、函館市の取り組みにも積極的にかかわってきたことを紹介しました。
 秋田県男鹿市会長の吉田萬里子さんは、遠足に来ていた小学生らが多数犠牲になった32年前の日本海中部地震の津波では「日本海側には津波が来ない」という思い込みがあったことを紹介し、災害の事実を次世代に伝え、地域防災の輪を広げようと呼びかけました。
 青森県事務局長の鈴木静子さんは、東日本大震災で被害の大きかった地域を中心に、計画的に防災対策が進んでいること、県地婦連としても防災をテーマにした研修会を継続的に実施し、地域のリーダーの資質向上を目指していることを報告しました。
 宮城県栗原市瀬峰地区会長の二上敬子さんは、日頃から日赤と連携して防災学習に力を入れてきたこと、それが東日本大震災時の炊き出しに、とても役立ったことを紹介しました。
柿沼トミ子会長
大友富子宮城県会長
 この後、助言者に宮城県教育庁生涯学習課の水谷岳男主幹と全地婦連の柿沼トミ子会長も加わり、北海道中田和子会長の司会で、協議が行われました。会場から積極的な質疑や活動報告もあり、地域防災への日頃の取り組みがいかに重要かが再認識された有意義な研究大会となりました。
 続いて一般社団法人宮城県LPガス協会の今野良敬専務理事が、「ガス屋さんから見た防災」と題し、東日本大震災の際の経験をもとに、地域でもLPガス対応のガスコンロ等の準備をし、日頃から訓練しておくこと、停電に備え携帯電話の充電は、電池を使った充電器の準備が必須とのお話もありました。
 東北エネルギー懇談会の関口哲雄専務理事は「自然災害に、いかに向き合うか」と題し、災害に対する心構え、地震、台風、豪雨、噴火などの自然災害が、地球温暖化による気候変動でリスクが高まっていることを話されました。地震国である日本には、活断層が約2000あると推定されています。また、日本が台風の進路上にあるため、年間で平均26個発生する台風のうち約4割が上陸または接近しています。豪雨の回数も増えていて、土砂災害の平均年間発生件数は最近では1000件を超えています。国土の7割が山地や急傾斜の地形が多いため、ひとたび大雨が降ると、森林が吸収できる水の量を一気に超えてしまう状況です。その上世界の活火山の7%が日本にあるので、自然災害のリスクから目をそらさず、日頃から地域や個人で備えておくことの重要性を指摘されました。
 2日目は、仙台赤十字病院第一呼吸器科部長の三木誠医師が、「結核について〜次世代に伝えよう、忘れてはならない感染症の情報を」と題し、過去の病と思いがちな結核はまだ日本でも絶滅していない、特に高齢者の発症が多い、医師にも過去の病気との思い込みがあり見落とすことがある、しかし適切な治療をすれば死に至る病ではないこと、少なくとも2週間痰が続く場合は、自ら結核を疑って医師に相談してほしいと、とても分かりやすく話されました。
 最後に、「これまでの大会の歩みを踏まえ、地域の暮らしに根付いた取り組みや成果を引き継ぎ、本大会で学んだことを今後の活動に活かすとともに、安心・安全な地域づくりに取り組んでいく」との大会宣言と東日本大震災の被災地の復興支援、女性の活躍の場の拡大など、9項目の決議を採択しました。