469号(15年9月)

紙芝居「私たちの戦争体験」(群馬)

群馬県地域婦人団体連合会 副会長 後藤佳子

紙芝居のラストシーン

 今年は戦後70年、8月15日を中心にあらゆるメディアで特集が組まれていました。しかし戦争を体験した証言者は高齢となり、語り継ぐ人も少なくなっています。あの多くの犠牲者を出した愚かな戦争は今、確実に次の世代へ知らせなければ風化してしまいます。
 日本は世界に誇る平和憲法のもとに、平和で豊かな国になりました。しかし今、世界中に不穏な空気がただよっています。21世紀の戦争は対国家ではなくテロともいわれています。
 戦争は決して70年前の昔話や物語ではなく、世界中で子どもや女性が犠牲になっている時だからこそ平和を訴えて、未来を託す子どもたちに、「どうして戦争はおきたの」「どうして戦争に負けたの」の疑問に、やさしい歴史を教えれば、体験がなくても戦争を想像し理解することはできるのではないかと思います。生の声から思いが伝わるように思うのです。
 今年は紙芝居を制作して、8月11日に初演しました。戦時下に小学生だった3人の目を通した日常生活を、縦60センチ、横72センチの水彩画20枚で構成した「私たちの戦争体験」です。
 絵の制作は公民館の絵画クラブに協力を依頼して、3人の少女の体験をベースに絵を起こしました。とても分かりやすい構図で、戦時の思いが伝わる内容です。所要時間は約25分ですが低学年にはやさしく語り、相手によってはアドリブなどで、話を膨らませます。
 紙芝居の後は昔の遊びの体験わくわくコーナーで、その後は食料難時代のすいとん、麦ごはんのおむすびなどの試食会で終了しました。
 子どもたちは取材記者に素直に語ります。「戦争はみんなを不幸にする」「戦争はイヤだ」「命の大切さがわかった」と。この子らが二度と戦争に行くことのない社会になることを、声を大にして叫びます。