466号(15年6月)

特定農林水産物等の地理的表示保護制度6月1日スタート

わがふる里を美しく、豊かに

GIマーク
 「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)が平成27年6月1日から施行されました。
 地理的表示(GI)保護制度は、産地名と一体となった特色ある農産物や食品の名称を国が知的財産として保護するものです。産地の自然条件や伝統製法と結び付き、一定の品質基準を満たすものが対象となります。
 先行する欧州連合(EU)では、ワインやチーズには地方名を冠した産品が多く、消費者が購入する目安になっています。
 例えば、フランスの青かびチーズ「ロックフォール」は、ロックフォール・シュール・スールゾン村の洞窟の青かびを使い、そこで熟成したチーズは、産地の環境条件が独特の風味を作っています。「ブレス鶏」はフランス中東部のブレス地方の鶏で、5週齢以上になると放し飼いにするなど伝統的な方法で飼われています。EUはこうしたチーズやハムなど約1200の農産品のGIを保護し、他産品がその名前を使うことを禁じています。
 制度の目的は、生産者と消費者双方の利益保護があります。一定の品質を満たす産品にだけ表示を認めるため、まがい物は排除でき、不正使用は国(行政)が取り締まります。
 日本の保護制度もEUをベースにし、産地で品質基準を作り、それが名称と共に登録されればGIマークを商品に貼り、地域ブランドの保護と活用によって農山村が活性化し、伝統的な食文化の継承、輸出促進も期待されます。鳥取県の「砂丘らっきょう」や長野県の「市田柿」、山口県の「長州黒かしわ」など約10の産地から申請されそうです。
 伝統食品や伝統野菜など、伝統の食文化を掘り起こし、共有の財産として地域振興に活用するなど、高齢化で先行きが不透明な農家(農業)を見直す好機です。
 GIがブランド価値を高め、国内外で知名度が向上すれば、消費拡大につながると期待されていますが、新たな制度が定着するかどうかは、生産者・消費者の理解を広げることが不可欠です。このGI制度に関心を持ち、注目してまいりましょう。