463号(15年3月)

コメのトレーサビリティー法に関する調査を実施

 コメのトレーサビリティー法(米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律)は、2009(平成21)年4月24日に公布されました。法律には法施行後5年を経過した場合に見直し条項が設けられており、今年10月に施行後5年を迎えることから、国は見直しに入っています。
 全地婦連では、農林水産省から意見交換の申し入れがあったことから、全地婦連発第141号でコメのトレーサビリティー法についてのアンケート調査をお願いし、18加盟団体(北海道、宮城、新潟、長野、富山、石川、福井、岐阜、鳥取、島根、岡山、山口、香川、福岡、佐賀、長崎、宮崎、沖縄)から回答をいただきましたので、意見交換の際に結果を伝えました。
 法の認知度については、1.(1)法律の名前を知っている人は66%、1.(2)内容について知っている人は61%、1.(5)外食店でコメの産地を確認したり、張り紙やメニューでコメの産地が伝達されているのを見たことがある人は76%でした。
 いずれも3分の2以上の人がコメのトレーサビリティーの意味を理解していますが、1.(3)ホームページの検索をしない人が88%、1.(4)お客様相談室への問い合わせをしない人が94%あり、店頭での表示確認から、踏み込んだ産地確認をする人は少ないことが数字で示されました。

全地婦連は意識が高い

 施行前後で変化した点について、2.(1)米菓や清酒等に原料米の産地が記載されたことに伴う消費行動の変化がある人は61%、あると回答した人は、産地を確認する、国産か確認する、酒類等は産地を見て銘柄と合わせて選ぶ、地元の原料で購入意欲がわく、などの変化があると答えています。2.(2)原料米の産地を確認して購入する頻度は確認する人が77%あり、毎回(購入の都度)していることが分かりました。
 コメを購入する際に重視していることについて、優先順位として1位に産地をあげた人が61%、銘柄と味がそれぞれ17%、価格は5%であり、産地が圧倒的に多く、価格が最も少なかったことに、国の担当者も驚いていました。「さすがに全地婦連の加盟団体の皆さんは価格で選ばず、意識が高いですね」と。
 コメのトレーサビリティー法の制度への要望について、4.(1)対象品目の範囲では、対象品目と対象外品目の違いが分からいないものがある点、コメの銘柄は産地によって等級も変化するので分かりにくく、法の適用が必要か不明との意見、スーパーの弁当等も対象品目の範囲に望む意見がありました。4.(2)伝達事項の範囲では、伝達する際の文章表現は極力平易な言葉で分かりやすくしてほしいとの要望が出されました。
 短時間でのアンケート調査にもかかわらず、寄せていただいた回答からは、国内で唯一自給できる主食のコメに対する関心を、皆さんが強く持っていることが分かりました。
 コメのトレーサビリティー法施行から5年を迎えるこの間に、残念ながら産地の偽装表示事件が起きています。
 消費者が表示に関心を持つことはもちろんですが、それ以上に生産・流通・販売にかかわる事業者の強い倫理観(コンプライアンス)が求められます。所管する省庁には強い指導を望むことを伝えました。
 また、今後の課題としては、食料自給率が40%を下回り、主食がコメから小麦等に代わっている現状からは、原料原産地表示の拡大は不可欠であることも要望しました。
 ご協力、ありがとうございました。