458号(14年10月)

2014年度 近畿ブロック会議

近畿ブロック会議を滋賀県大津市で開催しました

近畿ブロック会議で熱心な協議 ―― 滋賀県大津市に130人集う
 近畿ブロック会議は、9月29・30日に滋賀県大津市で開催されました。会場はホテル・ピアザ淡海で7つの加盟団体から130人が集いました。

(1)私たちは心豊かで安全・安心な地域社会を創造していくパイオニアとして、実践活動を展開することが誇りであること

(2)種々の課題を身近にとらえ、実践を積み上げながら次の世代へしっかりつなげていくこと

(3)地域に根差した地域社会活動のさらなる活性化のために資すること、この3点を開催趣旨に掲げ、2日間、熱心な協議をしました。

 1日目のオープニングはびわ湖ホール専属歌手、ソプラノ栗原未和さんとバリトン萩原次己さんの「びわ湖へのいざない」。お二人の澄みわたる声が、二塚裕美さんのピアノ伴奏で湖上を渡るかのように清々しく、一服の涼風をもたらしてくれました。
 開会行事の後は講演です。「滋賀県はどんなところ」と題して、成安造形大学付属近江学研究所の木村至宏所長から、歴史と文化を中心にしたお話がありました。
 滋賀県は、琵琶湖が県の六分の一を占める「湖の国」、周囲を美しい山々が囲む「山の国」、東日本と西日本を結ぶ交通の要所「道の国」と、ユーモアを交えながら木村さんは会場を沸かせました。

学びや体験の場 楽しく前向きに

12グループに分かれて報告と意見交換

 その後、12のグループに分かれ、「各府県の活動状況及び組織の活性化について」、加盟団体の報告と意見交換会が行われました。寄せられた多くの意見は、会員の減少と高齢化に関するものでした。
 メリットについては、個人ではできない学びや体験の場があり、社会に目を向けて自己研さんすること、自分が楽しく前向きになることが挙げられました。そして市町村から県・全国へつながり、組織の存在意義をアピールできることも大切な点との発言もありました。
 組織の活性化については、三重県ではイベントの参加者を会員以外にも呼びかけて拡大していること、奈良県ではクラブ制を導入するなどの工夫をしていること、滋賀県にはエルダー婦人会の仕組みがあり、時間的に余裕のある先輩たちに支えられていることが報告されました。
 政策決定の場への参画には、女性の資質をあげ、女性力を高める、社会に発信できる女性を育てることの必要性を確認しました。会員の高齢化については、役員の負担を少なくするような工夫、参加者側からは身近な場所での研修や交通アクセスの確保などが検討課題として挙げられました。

絆を大切にして お互い様の精神で

左から滋賀県中野璋代会長、全地婦連岩田繁子副会長

 全地婦連副会長の岩田繁子富山県会長は、(1)各県は共通の悩みを抱えながらも知恵を出し合い自己啓発をしている(2)行政とのつながりには温度差があるようだが、県との関係が市町村との関係に影響する面もあるので、積極的な関係を構築してほしい(3)日頃から男女共同参画の意識を持つことを話され、地婦連は絆を大切に、お互い様の精神で活動する団体であることを内外に伝えていきましょうと、結びました。
 各県会長による情報交換会も開催しました。会員減少については、成功事例や加入のメリットを発信していくこと、子どもを巻き込んだ活動で保護者へ会のアピールをすることなどの提案がありました。また、幹部研修会は会場へのアクセスが課題で、検討の余地があるのではないかとの意見もありました。


びわ湖石けん「エコクリーン」

三日月大造滋賀県知事

 2日目は、滋賀県地域女性団体連合会が「母なる湖と共に歩んだ45年−びわ湖石けんエコクリーン‐」と題し、これまでの活動をパワーポイントで説明しました。
 その発端は昭和43年に会員から赤ちゃんのおむつかぶれについての疑問の投げかけ、そして徐々に琵琶湖に広がった赤潮の発生。この水質汚染が合成洗剤の影響であることから、平成3年から水質検査を実施するとともに、合成洗剤追放運動を始め、平成4年には石けん技術開発協会と、環境にやさしく性能のよい天然性の石けんを作って販売、この時に「エコクリーン」の商標登録をしています。関西の水がめ、琵琶湖を守るため、洗濯用粉せっけんから液体複合石けん、台所用液体石けん、手洗い用泡の薬用ハンドソープと商品開発も進め、環境と肌にやさしい商品を安く届ける、これまでの活動が紹介されました。
 水環境を守るための活動を長い間継続している滋賀県婦人会に対し、会場から大きな拍手が鳴り響きました。
 続いて、日本石けん技術開発協会副会長で、渋谷油脂株式会社の渋谷卓磨会長から「びわ湖と石けん」と題し、協会の設立の背景や行政との関連、滋賀県婦人会との関わりについて次のような講話がありました。
 滋賀県では、昭和54年に「びわ湖富栄養化防止条例」が制定され、びわ湖の水質を合成洗剤の汚染から守るために、県民の石けん運動が活発となりました。県行政と県民の強い要請により、新しい技術開発を目的に平成3年6月、会員各社26社で石けん技術開発協会が設立されました。ここから協会と滋賀県婦人会との関わりが始まりました。
 協会は滋賀県婦人会を中心に、消費者団体の石けん使用運動を支えながら、活動をつづけ、平成4年に「びわ湖石けんエコクリーン」の発売を開始し、大阪市立工業研究所とともに、石けんの品質向上に努めてきました。
 しかし、平成13年には、滋賀県が洗剤と石けんの適正量使用運動の推進に転換し、石けん使用運動から手を引くことを宣言しました。そこで平成3年以来進めてきた石けん運動の火を絶やすことはできないと、「ちふれん」と協会とで継続合意して今日に至り、平成24年には、廃食油回収による資源循環型リサイクル商品「薬用ハンドソープ」を開発しました。

学習を続けて賢い消費者に

 渋谷会長は、「人間はおろかな生き物です。より良い生活を望んで、石油から地球にない物質で製品(合成洗剤)を作るが、生分解せずに、地球を汚していきます。有吉佐和子の『複合汚染』が見事にその事実を著書にしています。行政(県)も時とともに変わり、石けん運動の継続が難しい時期もありましたが、これまで滋賀県婦人会と環境にやさしく性能のよい、天然系の石けんを作り続けてきました」
 「最近は生活用製品に除菌ブームが起きていますが、行き過ぎた除菌は薬剤耐性菌問題を起こします。抗生物質がほとんど効かない細菌による感染が国内の医療機関で広がっており、厚生労働省が国に報告を義務付け、実態を把握することになったと報道されたばかりです。石けんには殺菌(除菌)作用がありますから、生分解できない薬品による行き過ぎた除菌は問題です。消費者の皆さんも学習を続けて、賢い消費者になって、地球にやさしい商品を選んでください」と、穏やかに話されました。