455号(14年8月)

第45回北方領土復帰促進婦人・交流集会を開催


納沙布岬でレクチャー
 ウクライナ危機後の日露関係と北方領土問題−考えよう みんなで解決 北方領土−をテーマに、7月20日、北海道根室市の北海道立北方四島交流センターで、交流集会を開催しました。全国地域婦人団体連絡協議会と日本青年団協議会が共催で実施する集会です。今年は全地婦連58人、日青協27人でした。

 毎年、これが最後の復帰促進交流集会になることを願いながら事業を継続してきましたが、今年で45回、展望はなかなか開けず、視界不良のままです。
 当日は先ず、納沙布岬に出かけて現地集会。岬のシンボルモニュメント「四島のかけ橋」の足元に参集しました。

全地婦連も1000万円の募金

 このかけ橋は昭和51年から2年計画で工費は4億円。国民募金をはじめ、全地婦連も1000万円の目標を達成したと記録に残されています。さらに「祈りの火」の燃料費としても、59年度に100万円を拠出し、交流集会開催時には参加者から募金もいただき、根室市へ寄贈しています。
 岬の灯台、北方館へ移動。副館長の領土返還への熱い思いが伝わる説明を聴きながら、すぐそばの領土を、一日も早く返還してほしいとの思いを改めて共有しました。

運動の継続と重要性


講師の兵頭慎治さん

 昼前に四島交流センターへ到着し、ここから北海道と秋田県の会員の皆さんと合流。懇親を兼ねた昼食後、全地婦連の柿沼会長が主催者あいさつ。「旧ソ連に不法占拠されてから今年で69年、北方領土の返還に向けて、官民一体となり外交交渉を後押しし、さらには全国の仲間と共に考え、返還運動の継続と重要性を広げよう」と、力強く話されました。
 続いて「ウクライナ危機後の日露関係と北方領土問題」をテーマに、兵頭慎治さん(防衛省防衛研究所米欧ロシア研究室長・青山学院大学大学院講師)の、緊迫する国際情勢と北方領土問題について講演がありました。
 「ロシアの対日重視姿勢に変化はないが、今秋予定されているプーチン大統領の訪日は微妙」
 「返還運動における政治(首脳)、事務当局(政府)、民間(企業)、世論(国民)の役割分担の下、戦略的に進めることが重要」と話されました。
 まさに今、最もホットな国際情勢の話であり、参加者全員が傾聴しました。

元島民とともに意見交換


元島民の方々もお迎えし、6グループに分かれてのディスカッション

 つづいて6グループに分かれてディスカッションがありました。元島民の方も加わり、次代へどう伝えていくか、北方領土への取り組み方を考える、というテーマで、活発な意見交換ができました。最後に「私たちの決意」を、全員の拍手で採択しました。
 全地婦連の参加者は前日に、中標津空港から根室に入り、歯舞漁協を訪問しました。伊藤専務の説明を聴いて昆布の加工作業を見学しましたが、なぜ全地婦連が「歯舞昆布」の頒布をするのか、参加者には一層のご理解をいただいたと思います。
 その後、釧路、帯広へ移動し、広大な北海道の大地の中で、交流と懇親を深めました。
 この4日間に、絶滅危惧種である「タンチョウ」に、3回も出会うこともできました。 まさに今、最もホットな国際情勢の話であり、参加者全員が傾聴しました。

青年団の若い力に期待
群馬県会長 関 マツ

 今回の交流会には群馬県から7人が参加しました。2月7日の北方領土の日に開催された全国大会に参加し、大きな感銘を受け、ぜひ、現地を自分の目で見て生の声を聞きたいとの声が高まり、このたびの参加となりました。
 心配された天候も晴れ間がのぞき、納沙布岬から3・7キロの貝殻島の灯台が霧の中にかすかに見えました。戦後69年、お会いした元島民の方たちも70、80代、一向に進展しない返還運動に政治の無力さとやり場のない憤りを感じました。
 この四島の豊かな自然を守り、日本人の英知をもって海洋資源や観光資源として開発がなされたならば、素晴らしいユートピアになるのではないか、国際情勢に左右されない日本独自の外交が強力に進められるよう世論を高め、バックアップしなければならないと思うとともに、交流会に参加された青年団の若い力にも期待しています。