452号(14年4月)

第52回全国消費者大会を開催 活かそう消費者の権利を!

行動しよう 安心できる社会をつくるために


みんなで「ふるさと」を歌う

 第52回全国消費者大会が3月14・15日の2日間、東京都千代田区のプラザエフで、延べ533人が参加して開催されました。「活かそう消費者の権利を! 行動しよう安心できる社会をつくるために〜3月15日は世界消費者権利の日」がテーマです。主催は全地婦連も参加している全国消費者大会実行委員会で、全国42の消費者団体が集まって企画し、資金を持ち寄って運営しました。

 1日目の午後、「消費者政策」「環境・エネルギー」「食」「社会保障」の4分科会、続けて夜は「安心して暮らすために〜震災からの復興と平和な世界をめざそう!」と題した特別分科会を開催しました。
 2日目は消費者庁の阿南久長官を迎えて、全体会を開催しました。
 3月15日は、国際消費者機構(CI)が定める「世界消費者権利の日」で、大会はその日に合わせて開催、全体会では、前日の5分科会の様子が映像を交えて紹介され、佐賀大学副学長の岩本諭さんが、「消費者基本法から10年。消費者の権利を考える」をテーマに基調講演を行いました。
 最後に、「私たちは消費者市民として、地球、世界、国、地域、そして家族の幸せを実現するために、自らの消費や社会生活を通じて、また、政策形成過程などへの積極的な参加を通じ、自然と共生した持続可能な社会の実現に向け行動します」とのアピールを採択し、閉会しました。
 この消費者大会には全地婦連から、代表13人が参加しました。分科会や全体会の感想を参加した3人に寄せていただきました。

市民運動に積極的に加わる
新潟県会長 外石栄子


阿南久消費者庁長官

《全体会》
◇基調講演「消費者基本法から10年。消費者の権利を考える」
・講師 佐賀大学副学長 岩本諭さん

消費者の権利を正しく認識、行使

 ちょうど3月15日が世界消費者権利の日で、消費者の権利を考えるにはまたとない日でした。消費者基本法から10年で、どんな変化が生まれているのか。
 消費者「保護」から「自立」へと促したが、未成年や要支援者などは自己の判断を行使するには、特別保護に配慮の必要がある。
 消費者の権利としても、さまざまなことが挙げられる。安全への権利、選択の権利、知る権利、意見表現の権利など。「消費者の権利」を正しく認識し、行使しなければならない。それが適正で公正な社会づくりにつながる。
 そんな話を聴きながら、積極的に市民運動に参加したり展開したりして、責任を持って自然と共生できる社会づくりに加わっていく必要性を感じた大会でした。

社会に声を出さなくては
熊本県副会長 冨田セツ子


消費者政策分科会

《消費者政策分科会》
◇テーマ「情報化社会における消費者問題」
・講師
一般社団法人ECネットワーク 原田由里さん
産業技術総合研究所 高木浩光さん
新潟大学法学部教授 鈴木正朝さん

 私は「情報化社会における消費者問題〜あなたの情報は狙われている!」という問題提起のもとで、講師の原田由里さん、高木浩光さん、鈴木正朝さんの講演を聴くことができました。
 私にとっては難しく、理解しがたい点もありましたが、興味深いお話でした。
全体を通して、女性の視点で地球環境問題など消費者自らも政策の取り組みに目を向け、真実を見極める能力を養うことにより、今後の消費生活のスタイルを取り込み、これからもっともっと社会に声を出さなくてはと思い知らされました。
 消費者参加を実感し、意識改革をもたらす大きな効果を得ることができました。

声が届かない日本にしない
鳥取県会長 田中朝子

《特別分科会》
◇テーマ「安心して暮らすために〜震災からの復興と平和な世の中をめざそう!」
・基調講演「日本の安全保障は、今」
・講師 東京新聞論説兼編集委員 半田滋さん

 初めに被災地からの報告が3件ありました。岩手県消費者団体連絡協議会からは、仮設住宅に住む高齢者にとって、病院が遠い、小学校低学年の4人に1人は精神的ケアを必要としている、水産加工業など地場産業が回復できない、生活再建支援金増額運動に向けて、全国に大きなうねりを起こしてほしいとの訴えがありました。
 JA福島県青年連盟からは、福島県産の農産物の信頼回復のために、土の入れ替えなどさまざまな除染対策を実施している、米の全袋検査をはじめ放射線物質検査態勢を確立していると説明がありました。
 福島の子どもたちの保養を実施している、福島ぽかぽかプロジェクトからは、「美しい地球を子どもたちに残せなかった今、消費者の声を高らかに行動を起こし、安心な社会へ」と訴えられました。
 半田さんの基調講演は、この国のかたちが変わりそうな衝撃的で難しいお話でした。今、安倍内閣が目指していることは、集団的自衛権のトリックであるとして「売られてもいない喧嘩を買って出ていく」状態であると指摘されました。今後の日本のありようについては、不安だらけであることがよく分かりました。
 全体として、「戦前のような日本を取り戻し、国のために命をささげる国民を育てていくことを目的としているのではないか」というイメージを描きました。
 少しずつ自由が奪われ、声が届かない日本にしないために、消費者市民として、国民としてどう考え、どう行動したらいいかが問われています。