415号(11年3月)

規制緩和は特効薬ではない!政府議論に申し入れ
一般医薬品のネット取引規制緩和問題

安全性無視の政府論議に申し入れ

 2009年6月に施行された「改正薬事法」では、省令によって一般医薬品は、第3類を除いてインターネット販売が禁止されました。しかしいま、この規制が現政府によって安易な形で緩和されようとしています。十分な議論のないまま、国民の命や健康の安全性に関わる問題を決めてよいのでしょうか。政府は一部事業者の代弁者であるよりも、まず国民の生命・健康・財産を守る立場に立つべきです。
 健康を守るための薬も、飲み方、成分、認可等の問題によって健康を害するケースが過去繰り返されてきました。健康食品による健康被害も後を絶ちません。
 そのため、市民団体・消費者団体も議論に参加して決められた「改正薬事法」では、第3類の医薬品以外は、店舗に薬剤師などの専門家を配置して、対面で販売するよう義務付けられています。
 ところが、内閣官房設置の「情報通信技術活用のための規制・制度改革に関する専門調査会」が、この規制の緩和を促す方針を示したのです。
 薬害被害者団体と消費者団体などが連携して、1月21日に一般用医薬品のインターネット販売の規制緩和に反対する意見書を、管総理大臣、細川厚労大臣、蓮舫行政刷新担当大臣、松本恒雄消費者委員会委員長あてに提出しました。東京地婦連がこの問題に継続して取り組んでおり、全地婦連は改正薬事法の審議過程においても連携のもと申し入れを行った経緯もあることから、申し入れ書には東京地婦連と、中畔会長の名前で全地婦連も連名しています。

行政刷新会議では半ば強引な結論へ

 こうした反対の声にもかかわらず、3月上旬の行政刷新会議の事業仕分けで、一般医薬品のインターネット販売規制の緩和が検討されることとなってしまったのです。
 そのような中、この問題を慎重に議論すべきとの立場の国会議員による「安心・安全な薬とサプリメントを考える議員連盟」が3月4日に発足しました。
 設立集会には、党派を超えた議員が集まり、マスコミによる取材も行われる中、薬害被害者団体と消費者団体による申し入れ書を、薬害被害当事者の方自身の手で、議連会長の樽床伸二議員に手渡しました。
 しかし、直後の3月6日に行われた政府の行政刷新会議では、専門家による発言や検討も行われない中、半ば強引なかたちで、規制緩和の方向で検討するよう答申が出されてしまっています。
 今後、厚生労働省内で議論が進められますが、引き続き他団体との連携を行い、国民の命・健康の問題を軽視した政治・政策の在り方に対して、きちんと意見を述べていきたいと思います。
→「提言活動」のページへ
→「消費者問題・経済生活」のページへ
→「福祉・健康」のページへ