399号(09年11月)

国民生活センターで消費者団体と懇談会
全地婦連ほか消費者団体が意見を述べる

 10月30日、東京品川にある(独)国民生活センターにおいて、消費者団体とセンター役員との懇談会が開催されました。
 はじめに中名生隆国民生活センター理事長から「全国約600の地方消費者センターとの連携のもと、消費者トラブルや製品事故等の情報の収集、商品テスト、相談員の研修等を発足以来実施。今後は地方消費者センターの支援(消費生活相談員がいない地域や、1人だけのセンターも多く、各県のベテラン相談員を国民生活センターが委嘱して巡回相談を開始)や消費者相談情報を一元的にパソコンのオンラインで共有するPIO‐NETの拡充、消費者庁との緊密な連携を進めていきたい」とあいさつ。
 全国の消費者センターに来る相談情報は年間約100万件で、加えて各方面の情報が入るが、消費者庁200人の職員で毎日精査するのは難しい。国民生活センターは膨大な情報を精査し、対策が必要なケースについてアクションを起こす形で、現場と国の機関をつなぐ中核的機能を果たしていく、とのことでした。

厳しい体制の現実

 ただ国民生活センターでは次のような重要な各事業に取り組むも、人員はぎりぎり。行政改革の一環で独立行政法人は毎年人員を1%削減することが義務付けられているため大変厳しく、新しい事業を行う際には、いまやっている業務から人員を引き剥がしたり兼務してやりくりしているとのことでした。
(1)相談(直接相談の対応と各地消費者センターからの問い合わせで昨年度1万1千421件対応)
(2)情報の収集・分析・提供(取引トラブル、家電製品・生活用品による事故、エステ・化粧品のトラブルなど分析・公表。
(3)広報・普及啓発(マスコミ等への情報の発信、特に悪質な事業社名の積極的な公表のほか、高齢者・障がい者などへの見守り事業、消費者問題出前講座などを実施)
(4)商品テスト(製品の安全性を試験。テスト数は80件で、依頼数の半分しか実施できていない。地方の商品テスト事業が廃止・縮小傾向の中、ますます重要となっている)
(5)研修(自治体消費者行政職員や消費生活相談員対象の研修、消費生活専門相談員資格認定制度)
(6)裁判外紛争解決(ADR。全国的にみて重要な紛争の解決のための仲介や仲裁)

消費者団体から

 後半は各団体の取り組み報告も交えながら意見交換です。
 国民生活センターの取り組みを評価しつつも、商品テストのさらなる充実や、巡回訪問を通して先進的な取り組み事例を各地で共有してほしい、PIO‐NETの設置基準を低くして導入しやすくしてほしい、など要望がだされました。
 ただ、国民生活センターも地方消費者センターも人件費等固定費用の問題も大きく、国・地方ともにセンターの重要性に対する理解を得ることが重要であるとの認識も改めて共有しました。

〔出席した消費者団体〕
*全地婦連 *主婦連合会
*全国消費者団体連絡会 *消費科学連合会
*全国消費生活相談員協会
*東京都地域消費者団体連絡会
*日本消費者協会
*日本生活協同組合連合会

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