391号(09年3月)

消費者庁の早期設置をユニカねっとがアピール

 全地婦連も加盟するユニカねっと(消費者団体や消費生活相談員、弁護士等で構成)は、2月17日に東京都内で、公開シンポジウム「早くつくろう消費者庁」を開催。ユニカねっとメンバーによる消費者被害をテーマにした劇も上演しアピールしました。

●寸劇でアピール

パロマ給湯器や、シンドラーエレベーター事故で、息子さんを失ったお母さんたちとともに訴える
  はじめに主催者の開会あいさつに続いて、野田聖子消費者行政担当大臣のあいさつです。
 野田大臣は、消費者庁設置を含む消費者関連3法案の審議が、現在の複雑な政治状況下で努力をしているにも関わらず、たなざらしになっている現状に憤りを表しましたが、それでも今後も、消費者庁の設置に向けてできる限りのことをしていくと力強く述べました。
 続く第一部は、劇団ユニカによる消費者被害をテーマにした寸劇。
 消費者団体代表として、消費生活相談員・弁護士・司法書士など消費者問題の専門家として、長年最前線で活動してきたユニカねっとの代表者たち自らが、山村とおぼしき田舎で次々詐欺の被害にあう高齢者夫婦と詐欺師、食品表示の偽装を行う悪質事業者とそれを野放しにする役人、製品事故で火事を起こしてしまう家族などの役で舞台に登場。たいへんリアルに熱演しました。
 そして、消費者被害の発生を防ぎ、たとえ不便な地域でも消費者被害の相談があまねく受けられるように、消費者行政の充実と消費者庁の早期設置を!と訴えました。

●第二部は鼎談

元NHKで週間子どもニュースのお父さん役で活躍した池上彰さん
  第二部では、かつてNHK記者として消費者問題に取り組み、週間こどもニュースで初代お父さん役を務めた池上彰さんをコーディネーターに、ユニカねっと代表幹事の宇都宮健児弁護士(消費者問題・サラ金問題等で活躍)と同じく原早苗氏(消費者問題の専門家)による鼎談も実施しました。
 あとを絶たない消費者問題の現状を踏まえ、アメリカの党派間や上院下院の連携による迅速な政治行動を引き合いに出しながら、日本の政治のリーダーシップ発揮を強く求める意見や、地方からの消費者行政の充実を!、そして消費者庁の設置だけで済ませず、その器に消費者の魂を注ぐことが不可欠であって今後も消費者運動は大切、など、消費者問題の現場を知り尽くした立場から活発な議論となりました。

ユニカ劇場第3幕「食品偽装」

  何食わぬ顔で「生まれた場所で差別するのはおかしいだろう?」と、表示ラベルを張替えて食品偽装をするよう部下に指示する不正な業者と、良心をいためて悩み行政に内部告発する従業員。そして政府の食品安全政策の要とされる食品安全委員会ならぬ「職員安全委員会」や、国費のムダが多いと揶揄しての「巧浪省」(厚生労働省)にも期待はできないとため息。一方で、両者と連携すらもせず、しかも事前に事業者に通知してから立ち入り検査をしたり、内部告発情報を一切知らなかったことにしようとするなど、悩むばかりで有効な対策もとらない「悩衰省」(農水省)の役人も登場。結局事業者の偽装は野放しとなり、偽装を告発した従業員が呆然として第3幕は終わりました。

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