368号(07年4月)
地上デジ〜テレビの買い替えは当面慎重に
今のテレビでは放送が見られなくなるの?

 現在放送されているテレビ放送は、地上アナログ放送という仕組みで映像が送られていますが、国の政策によって2011年7月に終了し、新たに地上デジタル放送=地デジに全面的に切り替わります。これまでのテレビはそのままでは放送が視聴できなくなります。地デジに切り替わった後もテレビを見るには、地デジ対応のテレビに買い換えるか、専用のチューナーを買って現在のテレビに取り付ける必要があります。つまり消費者にかなりの費用負担が発生するのです。
 低所得で買い替えができない人の存在、買い替え時期に予想される廃棄テレビの処理など、問題がいろいろありそうです。
 しかも切り替えまでに4年しか時間がないにもかかわらず、表のようにいくつもの課題があり、消費者としてどう対応すべきか(いつ、何を買えばよいのか)については、とても流動的な状態です。
 来年は北京オリンピックもありますが、買い替えを勧めるテレビCMなどに単純に踊らされることなく、まずは地デジをめぐる情報を得ながら、慎重になって対応を考えてもよさそうです。
 現在持っているテレビが使用できる間は、できれば買い替えは控えたほうがよいでしょう。
 また、あまりに多機能で使いこなすのが難しい価格の高いテレビより、シンプルで低価格なテレビを求めている消費者もいます。家電業界には、そうした消費者の視点ももって商品開発を行うべきではないでしょうか。


地デジへの課題

  ・これまで著作権保護のために必要とされていた機械の仕様が、今後変わる可能性がある(1回しか画像をコピーできない機能やB‐CASという個人情報を登録するカードなど)
  ・したがって、現時点で最新型の地デジ対応型テレビとして売られているものよりも、さらに使いやすい製品がこれから出てくる可能性もないとはいえない。
  ・テレビアンテナ自体の取り替えや、方向の変更が必要な場合もあり、そうした家庭ではかなりの費用負担をする必要が生じる。
  ・買い替えできない家庭はどうなるかが問題。一方、生活保護世帯に対するチューナーの無料配布も検討が始まっているが、自治体が一部費用負担をする方向で話し合われており、都道府県によっては重い負担となる。
(参考資料=全国消費者団体連絡会『消費者ネットワーク』No.117)

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