364号(06年12月)
全国消費者大会開催
〜消費者パワーで未来を創ろう!
全体会の様子=最初に来賓として内閣府
国民生活局西逸男局長、日本弁護士連合
会の木村潤志副会長からあいさつがあり
ました
 11月29日、東京・代々木のオリンピック記念青少年総合センターで、全地婦連、東京地婦連を含む消費者団体56団体による実行委員会の主催(事務局は全国消費者団体連絡会)で、第45回全国消費者大会が開催されました。
 大会テーマは「消費者パワーで未来を創ろう 安全で安心してくらせる平和な社会を」です。
 例年2日間の開催でしたが、今年は参加しやすいように1日だけの開催です。
 午前中から午後にかけては、消費者政策、食、税・社会保障、環境、司法制度の、5分科会で専門家なども交えて実践報告や協議を行いました。その後全体会では多発する製品事故を中心にくらしの安全・安心について議論し、夕方は最後の分科会(くらしと憲法)を開催しました。
 のべ800人を超える参加者が、各テーマについて学習し、交流しました。

消費者政策分科会 

消費者政策分科会。テーマは
「発揮しよう! 消費者の底力」
 消費者政策分科会では「発揮しよう! 消費者の底力」をテーマに、被害を防ぐために何ができるか、実践報告による情報共有とともに、多様な角度から検証しました。

民間の相談活動   高齢者被害の実態
わかりやすい啓発
 
 北海道生活協同組合連合会が行った消費者被害調査によると、回答した組合員の8割以上が何らかの被害を経験し、消費者相談センターの業務もおいついていない実態が浮かび上がり、そこで「コープくらしの相談室」を立ち上げたと、その実践報告がありました。
 国民生活センターからは、訪問販売や電話勧誘販売などの、消費者の意向を無視した勧誘の実態と規制に関する調査研究報告。全体の傾向として高齢者の被害率・契約金額が上昇、ふとん販売やリフォーム工事といった従来の被害に加え、先物商品や未公開株など金融関連被害も増えています。
 大阪府茨木市消費生活センターからは、「訪問販売お断り!」ステッカー運動の紹介とともに、運営予算が厳しい中での取り組みについて報告がありました。

消費者の声、連携、制度の活用・提言活動 
熱心な参加者たち
 午後はパネルディスカッションです。消費者団体訴訟制度※の活用をめざすNPO法人消費者機構日本からは、専門家とともに消費者からの相談活動を行いながら、事業者に対して消費者に不利益な契約条項の是正を実現したという報告があり、岡山県消費者団体連絡協議会からは、県の消費生活条例改正にあたって、施策の向上と推進が着実に行われるように、消費者基本計画の策定を含む、積極的な政策提言実践が報告されました。
 東京都地域婦人団体連盟からは、自動車のリコール制度などを含む、国の消費者基本計画の体系紹介と、計画の進捗状況についてのチェックや提言に、消費者団体が積極的に関わることの重要性が提起されました。
 会場からは大学生によるインターネット上の商品取引における不当な表示実態の調査活動や、大学生協での生活相談活動など、20歳前後の若者たちから頼もしい報告もありました。

 ※消費者団体訴訟制度=業者の不当な行為の差し止めなどを求める訴訟を、被害を受けた個々の消費者を代表する形で起こせる資格を、活動実績のある消費者団体に対して公的に認める制度。多数の消費者に被害がでた、被害が予測される約款や勧誘行為を阻止できる。

全国消費者大会に参加して
NPO法人 鹿児島県地域女性団体連絡協議会 理事 有馬 澄子

 いちょう並木の美しい黄色に見とれながら、11月29日、オリンピック記念青少年総合センターでの全国消費者大会に参加しました。
 「消費者パワーで未来を創ろう 安全で安心してくらせる平和な社会を」のテーマで開催され、全国から参集した皆さんが、5分科会に分かれ活発な意見交換をされました。
 私は消費者政策の分科会に参加しましたが、各地区の活動事例の報告やパネルディスカッションが行われました。
 特に消費者を守るための消費者団体訴訟制度が、来年6月から実施されるとのことです。私どもは身近に起こるさまざまな問題をみんなで話し合い、声に出していく必要を感じました。
 また、弁護士さんや消費者団体の皆さんの協力によって、340万人の署名と国会への2000人の陳情パレードで、特例金利引き下げが実現したという実例を直接聞き、消費者パワーを感じ、底力が発揮されることをうれしく思いました。
 得がたい学習の機会であったこと、そして私ども全地婦連につながる会員たちも、手をつなぎ力を結集して活動を展開していくことの大切さを感じました。

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