344号
内閣府が「消費者基本計画」を閣議決定しました

“安全・安心”なくらし、公正な市場づくりのために


 4月8日、「消費者基本計画」が閣議決定されました。これは昨年6月に制定された「消費者基本法」に基づいており、消費者利益の擁護・増進に関する重要課題に、政府全体として計画的・一体的に取り組むための基本方針を盛り込んだもので、期間は2005〜2010年度の5年間です。
 計画の中身は国民生活審議会の消費者政策部会で検討されてきました。 

■東京地婦連を含む、消費者団体が積極的に提言活動

全地婦連含む43団体が加盟する「全国消費者団体連絡会」では平行して、重点課題や計画の推進体制・盛り込むべき個別課題などについて検討しつつ、内閣府と共催で「消費者基本計画策定に向けたフォーラム」を東京・大阪で開催。1月の内閣府の意見募集に対しては、東京地婦連をはじめとする各消費者団体が意見を提出しました。
 このような消費者団体の努力によって消費者基本計画は、「いつまでに」「何を」行うかを明確にしたアクション・プラン型となり、計画の実現度合いに対する検証・評価では国民生活審議会の意見を聞くこと、そして「内閣府を中心に関係省庁間の緊密な連携を図るとともに、各省庁において消費者政策の推進機能を充実・強化する」と推進体制も明記されました。

計画の中身
 

 消費者政策の基本的方向として、下記の3つが挙げられています。
   @消費者の安全・安心の確保
   A消費者の自立のための基盤整備
   B緊要な消費者トラブルへの機動的・集中的な対応

 その上で消費者政策の重点として、リコール制度(無料の回収・修理)の強化・拡充、消費者がリコール情報をインターネット上で簡単に入手できる総合的な情報窓口の設置、リスクコミュニケーションへの消費者の参加促進、消費者教育の推進、偽造カードでの預金の不正引き出し・カード会社を装って不正取得した個人情報を悪用するフィッシングなど急増するトラブルへの対応、消費者団体訴権(*)の導入などが盛り込まれています。

消費者の連帯がより大切に

消費者基本法で「消費者の権利」が明記され、私たちは保護される存在から、自立した消費者として自ら判断し行動することが求められるようになる一方で、規制緩和・IT化等で消費者問題は複雑化しています。したがって今後は消費者被害に関する情報を消費者団体として共有し、互いに連帯しながら、不正行為をする事業者のチェック、監督省庁と連携しての制度提案、身近な自治体の消費者政策の充実などを図ることが大切です。消費者自身の学習、消費者教育の普及も不可欠です。

*被害を受けた個々の消費者に代わり、事業者の不当な行為の差し止め等を提訴できる資格を、一定の条件のもとで消費者団体に公的に認める制度

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